丸型端子をかしめてみたいんだけど。難しそうだな。自分でもできるのかな?
このように感じた事はありませんか?
実際に私も知識がない頃は、『かしめるのって何か大変そう』と言う理由から作業するのを避けてきました。
ですが電装品のカスタムに興味を持ち始めたころから、実際に自分でもやってみようと言う事で実践する事に。
最初の頃はうまくいかなかったり、後から配線が抜けたりと失敗はありましたが…
正しい手順を知る事で一回のかしめで
後々不具合が起きる事がなくなりました。
今回はその方法についてわかりやすくまとめてみました。
記事を最後まで読むことで知識を付ける事はもちろん。実際に作業で役立てる事ができるので参考にしてみてください。
丸型端子を【かしめる】上で注意する事!
まずかしめ作業に入る前に、注意点について理解しておきましょう。
『正しく使えてるか不安だ…』
『いまいち使い方がよくわからない…』
こんな思いがある方は是非、使い方と一緒に
注意事項についても目を通してみてください!
注意点①かしめる前に被膜をしっかり剥く
まず①つ目は、被膜をしっかり剥く事です。
被膜を剥く作業は電気を伝わりやすくするために必要不可欠な事です!
この工程が例えば、
・銅線も一緒に切ってしまい数本しか残らない
どちらか一方でもなってしまった場合、接触不良で電装品が作動しない原因を作ります。
なので、しっかりと剥けているか
確認する事が大切です!
注意点②かしめる際は銅線が端子部分に接触するように
使い方に慣れていない初心者の方にありがちなんですが、画像のようにかしめ部分と銅線が接触しない状態で挟み込む方が割と多いです。
かしめられるから別にいいんじゃないの?
かしめるだけならそれでもいいけど、銅線が端子に触れてないからこれじゃ意味ないんだよね。
本来は剥き出しの銅線が端子に触れる⇒端子部分は電気を通しやすい性質があるので、銅線と触れると電気の導通ができるというもの。
つまりギボシ端子を例に例えれば、オスとメスを組み合わせれば電源側の電気がもう一方の端子側に流れることになります。
今回使用する丸形端子なら、端子から伝わった電気が
配線を通して電装品側へと流れることになります。
なので、駄目な例でかしめてしまうと
接触不良の原因になるので注意しましょう。
注意点③かしめる場合は奥までしっかりと
③つ目はかしめる場合ですね。
これもまた多いのですが、②つの基準をクリアしていても最後のかしめがあまい為に失敗するケースがあります。
かしめがあまい=抜けやすい
この図が成り立つので、接触不良はもちろんの事。
最悪の場合は、抜けた配線が例えばマイナスと
接触した日には、ショート又は火災の原因を作ります…
便利な道具でも使い方を間違えれば大惨事になります。なので、正しくかしめるなら画像のようにしましょう。
正しく使って大いに作業に活用してください!
丸形端子の正しいかしめ方
それでは注意点・正しい使い方を理解出来たら
いよいよ交換へと移ります。
手順通りにやれば難しくないので、
是非参考にしてみてくださいね!
ちなみに今回はかしめの工程ですが、実際に使う場合は【【実際に使って役立った】端子のかしめ作業におすすめのパーツ7選】を参考に揃えてみましょう。
配線の被膜を剥く
ワイヤーストリッパー部分を使い、
クワガタ端子をつける配線の被覆をはずします。
左側のAWG表記は配線コードの規格の種類で、右側のsq表記は配線コードのサイズを表します。
つまり配線が0.5sqだった場合は
0.5の穴に通せばいい訳です!
配線コードを穴で挟んで、被覆だけ引っこ抜く
被膜を剥くことが出来たら、内部の芯線(電気が通る道)をよじってまとめておきます。
たまに見るけど、このよじる工程って意味あるの?
かしめるがスムーズにできるから便利なんだよね。
実際にギボシ端子を使って比較するとわかりやすいですが、よじった場合とそうでない場合に銅線にバラつきができます。
そのため、スムーズにかしめたい場合は事前によじると最適です。
丸型端子をかしめてスリーブをかぶせて完成
端子にはめ込む事が出来たら、画像のようにセットしましょう!
手前のツメは被膜に。奥のツメは被膜を剥いた配線の上から。
かしめる事で接触不良を防止する事ができます!
きれいに固定するコツは、初めに軽く圧着し1ランク下の穴でもう1度圧着することです。
最後かしめ後に上からスリーブをかぶせます。
その後配線を引っ張っても
抜けないようなら大丈夫です。
これなら初心者でも簡単にできる
のではないでしょうか?
もちろん慣れてくれば5分ほどで出来るようになりますが、初めのうちは正しい手順を実践して覚えていけばいいかと思います。
また、動画でも一連の流れを解説しているので参考にしてみてください。
丸型端子のかしめ後に確認する事
最後になりますが、かしめ後に確認する
内容についても見ておきましょう。
どんな事を確認するの?
抜けの確認や電装品の作動状況だね。
端子抜けの確認
1つ目は端子抜けの確認です。
かしめまで終わったからと言ってそれで終わりとはいきません。
何故なら端子が抜ける可能性がある為です。
パッと見はかしめられていると思えても、引っ張った時に抜けるなんてこともよくある事です。
これが電気の流れていない箇所なら問題ないですが…
車体の金属部分は全体がアース(マイナス)になっているので、プラスに繋いだギボシ端子が触れた場合はショートする危険があります。
プラスとマイナスが触れる⇒ショート⇒電装品が壊れるоrヒューズが飛ぶと言う事になります。
なので、最悪の事態を防ぐためにも端子抜けの確認はしておきましょう。
電装品の作動状況の確認
2つ目は電装品の作動状況の確認です。
丸型端子で配線をつなげたら終わりという訳にはいきません。
つなぎ方次第では、電気の伝達がされずに電装品が作動しないという場合も出てきます。
その場で確認すればもしかして丸型端子が関係してるのかも?と思えますが、後回しにした場合…
・あれ?電装品作動してなくね?
・初期不良?
・アース不良かな?
など。原因がわからず電装品の不良と勘違いして再度同じものを購入してしまうなんてことも。
なので、失敗のリスクを少しでも減らす為にも
電装品の作動状況の確認を忘れずに行いましょう
かしめ後の丸型端子の活用法について
ついでに丸型端子の活用法について聞きたいんだけど、かしめた端子はどんな作業に役立てるのが最適なのかな?
サイズにもよるんだけど、8Φならバッテリーのプラス。10Φならシートベルトなどの大きいマイナスを取る際に便利だね。
8Φならバッテリーのプラスへ
どうして丸型端子(8Φ)がおすすめなの?
つなげるボルトのサイズと端子のサイズがピッタリだからだね。
よく『丸型端子なら何でもいい』という人がいますが…
丸型端子にも種類がある為、正しく使わないと
・ショート
いずれかの原因になります。
そのため、端子のサイズがぴったり合う丸型端子8Φが最適と言えます。
10Φならシートベルトのボルトのマイナスへ
基本的にあまり使う機会はありませんが…
アーシングやバッテリー移設の際の
ボディーアースとして役立つ箇所です。
その際に、ボルトのサイズが変るため
丸型端子10Φが最適となります。
このように、使う箇所を明確にしたうえで選ぶと購入してから損をすることがありません!
なので、自分なりに選んでうまく組み合わせてみましょう。
正しいかしめ方を理解して接触不良なくアース又はプラスの電源を確保しよう!
以上が、丸型端子のかしめ方です。
今回の記事のおさらいです。
・注意点②かしめる際は銅線が端子部分に接触するように
・注意点③かしめる場合は奥までしっかりと
・配線コードを穴で挟んで被覆だけ引っこ抜く
・丸型端子をかしめる
・スリーブをかぶせて完成
電装品の作動状況の確認
丸型端子は正しく使用する事が出来れば、
・ボディアースの確保
2種類のことが使い方次第でできます。
ただ、丸型端子のかしめに慣れていない方にとっては、作業手順がわからず難しいかもしれません。
しかし、今回のように正しい知識をつける事で、今後のカスタムに役立つ情報が身につきます。
接触不良を起こさずに配線に繋げたい。
そんな方は是非参考にしてみてください。
記事では他にもかしめが出来る端子についてまとめているので、他のかしめ作業も知りたい方は参考にしてみてください。