端子のかしめは電工ペンチを使えってよく聞くんだけど、他の工具ではダメなのかな?
このようなことをたまに聞くことがあります。
一般的に端子のかしめと言えば配線と
端子類を工具を使って繋げる作業。
その際には電工ペンチと呼ばれる
専用工具を使う訳ですが…
固定出来ればなんでもいい
こんな理由から別の工具を使って
繋げるという方も中にはいるでしょう。
ですが、電工ペンチを使うのには理由があるので他の工具を使うことはおすすめ出来ません。
何故おすすめしないのか?この記事で詳しくお伝えしていきます。
端子のかしめに他の工具をおすすめしない理由
おすすめしない理由としては以下
2つの事が関係してきます。
・配線から抜けやすい
接触不良になりやすい
1つ目は接触不良になりやすい事。
他の工具で締め付けることで固定はできても、締めつけ自体があまい事で接触不良になりやすくなります。
たとえばよくあるのは銅線部分が端子に
触れないことで起こる場合。
本来であれば、専用工具である電工ペンチを使えば同じ形で固定がされるので綺麗に端子に触れることが出来ます。
ですが、その他の工具だと押し付ける力が変わるので上手く固定が出来ずに銅線の接触範囲が少なくなります。
その結果が接触不良という訳ですね。
配線から抜けやすい
2つ目は配線から抜けやすい事。
固定が上手くされていない事で少しの
衝撃で抜けやすくなります。
これが同じ配線(マイナス同士)ならいいですが…
もしプラスとマイナスで触れてしまえばショートからの配線が燃える危険性もあります。
そのためかしめる場合には電工
ペンチの使用がおすすめです。
ただし電工ペンチでも使い方を間違えれば接触不良や抜ける原因になる
とはいえ、電工ペンチを使えば必ず
成功するという訳でもありません。
使い方を間違えれば接触不良や抜ける
原因になるので注意が必要です。
間違った使い方①かしめきれていない
①つ目はかしめきれていないこと。
本来は電工ペンチでしっかりかしめる事で
接触不良や抜けを防ぐわけですが…
力加減を間違える(挟みきれていない)と固定が不安定で少しの衝撃で配線が動いてしまうことがあります。
その結果としてよくあるのが
・配線がすっぽ抜ける
電装品が接触不良を起こすのは銅線が
端子部分にうまく触れていないこと。
配線がすっぽ抜けるのはかしめがあまいことが原因。
間違った使い方②銅線が少ない状態でかしめる
また、銅線が少ない状態でかしめると
いうのも接触不良の原因の元です。
銅線は配線の被覆を剥いた時に現れる物の事。
被覆を剥いたことがある方ならわかると思いますが、
剥くと銅線が束になっているのがわかると思います。
このむき出しの銅線が端子に触れる事で端子
全体に電気が流れて電気を伝える仕事をしています。
ですが、銅線が少なくなるとその分端子に伝えにくくなるので結果として接触不良を引き起こすことになります。
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電工ペンチで正しくかしめるには
ここからは電工ペンチで正しく
かしめるために出来る事です。
間違った方法で接触不良や抜ける原因を作る訳ですから、逆に正しい方法を実践できれば失敗するリスクをなくせます。
方法としては以下2つ。
・正しい位置で適切な力でかしめる
銅線はかしめる前に少なくない状態でまとめておく
まず、剝き出しの銅線はかしめる前に
少なくない状態でまとめておきましょう。
先にも言ったように銅線が少ない状態(1本や5本など)だと接触箇所が少ないことで接触不良になりやすい。
逆に束で残っていいれば触れる面積が多いので接触不良を防ぎます。
また、その際に配線をよじってまとめて
おくとかしめる時にばらけにくいです。
正しい位置で適切な力でかしめる
もう一つは正しい位置で適切な力でかしめること。
端子にはかしめる上で位置が決まっていて、正しくかしめる事で接触不良や抜け防止に役立てています。
たとえば
・手前は剝いていない配線
奥側に剥き出しの配線をセットすることで
端子に電気を伝わりやすくしています。
手前に剝いていない配線を持ってくるのは抜け防止のため。
別に両方剥き出しの銅線でもいいんじゃないの?
それでもいいんだけど、配線がない分隙間ができやすくなるから抜ける原因を作っちゃうんだよね。
一見すると両方剥き出し銅線のままかしめても問題がなさそうでも、衝撃によって抜ける場合もあるのでこの方法はおすすめできません。
そのため、もし接触不良や抜けを防ぎたい場合は奥側は剥き出しの銅線。手前は剝いていない配線というように正しい位置でかしめる事を心がけましょう。
端子のかしめに他の工具はダメ!正しくかしめるのは電光ペンチを
以上、他の工具で端子をかしめるのが
ダメな理由についてお伝えしました。
今回の内容
一見すればどの工具を使っても同じ。
こう考える方もいますが、適当な工具を使うことで接触不良や配線から抜けやすい原因になりかねないのでおすすめしません。
かといって電工ペンチに関しても
間違った使い方では同じ末路を辿るので…
正しく使うには
・正しい位置で適切な力でかしめる
など。やり方を事前に知ったうえで実践すると失敗するリスクを減らせます。
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