クリープ現象とは?AT車で起こる4つの発生条件や防ぐ対策・活用法を解説!

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信号待ちなどで止まっている際に、アクセルを踏んでいないにも関わらず車がゆっくり動き出すことがあります。

これはAT車に起こりやすいことで、【クリープ現象】と呼ばれる現象。MT車では全く起きないのにAT車では起きてしまう。

一体何が原因なのでしょうか?

この記事ではそんなクリープ現象について、発生条件や起こさないための対策・クリープ現象だからこそできる活用法をまとめてみました。

この記事でわかること
✅クリープ現象について
✅発生条件
✅クリープ現象にならない方法
✅クリープ現象ならではの活用法
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クリープ現象は車がゆっくり動き出す現象

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クリープ現象とは、AT車が信号待ちなどで車がゆっくり動き出す現象を言います。

MT車であればクラッチ操作でエンジンの動力伝達を完全に遮断できる為クリープ現象自体は起こりませんが…

AT車にはトルクコンバーターという部品がエンジンからの動力を常にタイヤに伝えようとする仕組みをしています。

この仕組みにより、ブレーキを離すとトルクコンバーターが作動して車が前に動き出す訳です。

発生条件は4つ

ここからは先程紹介したクリープ現象の発生条件。特に4つの条件が当てはまると起こりやすいので注意しましょう。

・エンジンが始動している
・AT車である
・ギアがP又はN以外に入っている
・ブレーキを離している

エンジンが始動している

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1つ目はエンジンが始動していること。

エンジンが停止状態ではそもそもクリープ現象は発生しないので、条件としてはその逆のエンジン始動状態となります。

AT車である

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2つ目はAT車であること。

先程も言ったように、AT車にはトルクコンバーターと言われるパーツが付属しています。

このパーツがエンジンからの動力を常にタイヤに伝えようとする仕組みをする事でクリープ現象を起こしやすくします。

ギアがP又はN以外に入っている

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3つ目はギアがP又はN以外に入っていること。

エンジンからの動力を常にタイヤに伝えようとする仕組みを持つトルクコンバーターですが…

P又はNでは遮断されるので発生しません。逆にそれ以外。特にDレンジでは起きやすいので注意しましょう。

ブレーキを離している

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4つ目はブレーキを離している。

P又はN以外でもブレーキを踏んでいれば問題はありません。逆に離すとトルクコンバーターが作動してしまうのでクリープ現象となります。

まとめると

・エンジンが始動している
・AT車である
・ギアがP又はN以外に入っている
・ブレーキを離している

以上の4つの条件が揃えばクリープ現象は起きやすくなります。


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クリープ現象にならない為の解決策

このようにクリープ現象は起きてしまう訳ですが、正しい解決策を知っておけば防げるので参考にしてみてください。

・停止中はブレーキを踏む
・サイドブレーキを引くのも効果的

停止中はブレーキを踏む

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1つ目は停止中はブレーキを踏むこと。

仮にDレンジであっても停止中にブレーキを踏んでおけばトルクコンバーターは遮断されます。

遮断=勝手に進むのを抑える。

すぐ発進できるようにDレンジから変えたくない人は、ブレーキを踏んでおくことで対策となります。

サイドブレーキを引くのも効果的

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またサイドブレーキを引くのも効果的です。

クリープ現象を起こさせない為にPやNレンジに入れるのもいいですが、信号待ちなどでやると発進時にどうしてもDに戻すまでのロスが生じます。

特に青になったらすぐに発進したいという方にはP⇒R⇒N⇒Dなので手間の掛かる作業

ですが、サイドブレーキならDのままでも車が意図せず動き出すのを防ぐことができます。青になったらサイドブレーキを下ろしてそのまま発進も可能。

クリープ現象の活用法

ここまでがクリープ現象にならない為の対策。

ですが必ずしもクリープ現象がダメという訳ではなく、やり方次第では便利な機能となります。

・クリープ現象を利用して駐車
・坂道発進
・渋滞

クリープ現象を利用して駐車

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1つ目はクリープ現象を利用した駐車。

スピードを出すほどの距離でもないけどどうにか駐車をしたい。こんな時に役立つのがクリープ現象。

ゆっくり進むのを利用してアクセルの力を
使わずに目的地に駐車をします。

坂道発進

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2つ目は坂道発進。

MT車の場合は下がるだけになってしまいますが、AT車の場合はブレーキを離しても進もうとする力が働きます。

この仕組みを利用して坂道を登るのも活用法のひとつ

ただし急勾配の上り坂ではクリープ現象が負けるリスクが高いので、できるだけ緩やかな場所で活用しましょう。

渋滞

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3つ目は渋滞。特に高速道路などの渋滞が起きやすい場所では、アクセルを踏むまでもないけどゆっくり進みたい場合に最適。

クリープ現象を利用すればアクセルとブレーキの踏み間違い防止にもなりますし、何より踏まない分の燃費を抑えることにも繋がります

クリープ現象は自動で動くため邪魔な機能と思う方もいるかもしれませんが、使い方次第では便利に活用が出来るので上手く使い分けてみてください。

クリープ現象の発生条件や活用法を理解して上手く使い分けよう!

以上、クリープ現象についてお伝えしました。

この記事のおさらい。

クリープ現象とは
クリープ現象は車がゆっくり動き出す現象
発生条件
・エンジンが始動している
・AT車である
・ギアがP又はN以外に入っている
・ブレーキを離している
クリープ現象にならない為の解決策
・停止中はブレーキを踏む
・サイドブレーキを引くのも効果的
クリープ現象の活用法
・クリープ現象を利用して駐車
・坂道発進
・渋滞

記事でもわかる通りクリープ現象はAT車に起こりやすい現象です。

起こる理由はトルクコンバーターという部品が、エンジンからの動力を常にタイヤに伝えようとする仕組みをしているため。

この仕組みにより、ブレーキを離すとトルクコンバーターが作動して車が前に動き出す訳です。

動いたのに気づかなければ当然追突のリスクもあるため、一見すると不便な機能ではありますが…

使い方次第では

・クリープ現象を利用して駐車
・坂道発進
・渋滞

など活用ができるので仕組みを理解して上手く使い分けてみましょう。

よくある質問Q&A

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Q.クリープ現象はどの車でも起こりますか?

A.いいえ、AT車と一部のハイブリッド車です。逆にMT車やEV車では起こりません。

Q.クリープ現象はどのくらいの速度ですか?

A.目安として時速5~10km程度です。

Q.エアコンでクリープ現象は起きやすくなりますか?

A.はい。エンジン回転数が上がるため、エアコン次第でもクリープ現象が起こりやすくなります。

Q.クリープ現象が元で追突もしくはされた場合でも事故になりますか?

A.はい、例え軽く小突く状態でもれっきとした交通事故として扱われます。

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