車にとっての水温警告灯は、水温(冷却水)に何らかの異常が起きた時に点灯する警告灯。
本来であれば、緊急時や一時的に点灯するもの
で常に点灯するという事はありません。
ですが、ふとした時に消えないトラブルに見舞われる場合があります。
水温警告灯が点灯=車のエンジンにダメージや車検にも影響する。
こんな時はトラブルにつながる原因を明確にした上で対処するのが一般的ですが、詳しくないとそもそも何が原因で点灯するのかよくわかりませんよね。

そこでこの記事では、3つの原因を元に当てはまる項目や対処方法・防ぐための対策をまとめてみました。
✅今後の為に対処法を知りたい
✅自分で対処できるようになりたい
水温警告灯は冷却水温度で反応する警告灯
水温警告灯はエンジン内を循環する
冷却水が異常かどうかを判断する警告灯。
警告灯が青系 | 温度が低い |
警告灯が赤系 | 温度が高い |
警告灯の青系は温度が低いことを意味
まず水温警告灯が青いのは低いことを意味。
・冬の寒い季節
など、水温が低い場合に反応して点灯します。
正常であれば青い水温警告灯は、一定の温度に達した時に消灯します。

初期始動⇒水温警告灯(青)点灯⇒適正温度に達すると消えればOK。
警告灯の赤系は温度が高いことを意味
逆に警告灯の赤系は温度が高いことを意味。
本来は水温が上がりすぎると
②ファンが回るとサーモスタットが開く
③エンジン内部の冷却水がラジエーターに戻って冷やす
という流れで水温を一定の温度まで
下げる仕組みになっています。
ですが、水温に異常をきたすと冷却する効果が得られずに上がり続けることになります。
警告灯の点灯を放置した場合の危険
ここからは警告灯の点灯を放置した場合の危険性について。
水温警告灯(青)
・回転数が不安定
・アクセルを踏んでも加速しない
水温が低い場合はオーバークールという症状になり、上記いずれかもしくはすべての症状が当てはまります。
水温計は上限がH(ホット)。下限がC(クール)を意味。正常は半分より少し下ですが、半分より下。Cに近くなると低すぎて危険な温度を表します。
また回転数が不安定になるのも項目の一つ。
通常だと何もしなくても一定数の回転を維持しますが、オーバークール状態はアクセルを踏んでないと安定しないほど不安定になります。
他にもオーバーヒート同様にアクセルを
踏んでも加速しないのも含まれます。
水温警告灯(赤)
・ボンネットから煙が出る
・アクセルを踏んでも加速しない
水温が高い場合はオーバーヒートという症状になり、上記いずれかもしくはすべての症状が当てはまります。
水温計は上限がH(ホット)。下限がC(クール)を意味。正常は半分より少し下ですが、半分より上。Hに近くなると危険な温度を表します。
また、オーバーヒートする事でボンネットから煙(ラジエーター内部が沸騰したことを意味)。
アクセルを踏んでもいつもより加速
しないというのも含まれます。
まとめると
・水温計の数値が異常に高い
・ボンネットから煙が出る
・アクセルを踏んでも加速しない
【オーバークール】
・水温計の数値が異常に低い
・回転数が不安定
・アクセルを踏んでも加速しない
水温警告灯がついたり消えたりする原因や対処方法

危険性については何となくわかったけど、警告灯がついたり消えたりする原因って何なのかな?

主にサーモスタットの故障やラジエーターの詰まり・ファンリレーの故障等が当てはまるね。
サーモスタットが故障することが原因
1つ目はサーモスタットが故障
することが原因。
ですが、故障してしまうとこの機構が
正常に作動しなくなるので…
・常に開いたまま
いずれかの状態になる。
加えて季節に応じて連動すれば、夏場に閉じた状態=水温が高くなる。冬場に開いたまま=水温が低くなるという状態を作ります。

もしサーモスタットが原因なら新しく交換する事で対処できます。
※サーモスタットは中古でもいいですが、すぐダメになる場合もあるので出来るだけ新しいものに変えるのが最適。
もし自分で交換したい場合は、【車のサーモスタット交換方法″15分で終わる作業の流れ(4step)と交換後にやる事項を紹介″】でやり方をまとめているので参考にしてみてください。
冷却水不足やラジエーターの詰まりが原因
2つ目は冷却水不足やラジエーターの詰まり。
ラジエーター内の冷却水が少なくなる事で温度調整(冷却)が出来ない。冷却が出来ないと当然水温は上がる事になるので警告灯の点灯となります。
また、ラジエーター内部が詰まること
でも同じことが言えます。
ラジエーター内部が詰まる=冷却水の循環が上手く出来ずに水温が上がり続けるという訳ですね。

もし冷却水不足やラジエーターの詰まりが原因なら、ラジエーターの詰まりを解消した上で冷却水を新しく補充することで対処できます。
ただし、ラジエーター自体が破損している場合はつまりの解消よりもラジエーター自体を交換したほうのがおすすめです。
※交換方法については、【自宅(DIY)で出来る車のラジエーター交換やり方と作業後にやるべき必要事項を4つ解説!】でまとめているので参考にしてみてください。
ラジエーターファンリレーの故障が原因
3つ目はラジエーターファンリレーの故障。
上記でも言った通り、水温が高くなりすぎると
まずラジエーターファンを回すことになる。
ですがこのラジエーターファンはリレーを介して作動するようになっているので、リレー自体が故障するとファンが回らなくなります。
その結果、水温が高すぎて警告灯が点灯ということになります。
まとめると
・冷却水不足やラジエーターの詰まりで温度上昇
・ラジエーターファンリレーの故障で温度上昇が起こる

もし当てはまる場合には症状に合わせて解決しましょう。
警告灯を点灯させないための対策
最後に水温警告灯を点灯させないために出来る事です。
対策としては
・交換時期を目安に消耗部品の交換をする
日ごろから関連箇所の点検
まずは日ごろから関連箇所の
点検をするというのがおすすめです。
毎日ではなくていいので、時々点検する事で
水温警告灯が点灯する根本的な原因を見つけやすくなります。
交換時期を目安に消耗部品の交換をする
また、交換時期を目安に消耗部品の交換を
する事で突然の点灯を防ぐきっかけを作れます。
大抵のパーツが10万km程で壊れてくるので、
10万km前後を目安に交換するといいでしょう。
※冷却水の場合は2~3万Kmほどを目安に。
点灯する原因を理解してこれからの参考に
以上、水温警告灯が点灯する原因や対処法・防ぐ対策をお伝えしました。
記事のおさらい。
記事でもわかる通り、水温警告灯が点灯する原因としては温度の高低が関係してきます。
異常をきたす事によって運転者に問題が起きて
いることを知らせる目的で警告灯として知らせます。
そのため、もし点灯した場合には放置するのでは
なく原因に合わせて早めの対処や対策を心がけましょう。
なお、【車の水温警告灯(青оr赤)が点灯″緊急時(出先)に出来る応急処置のやり方を解説″】では応急処置のやり方もまとめているので一緒に参考にしてみてください。
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よくある質問Q&A
Q.水温警告灯が黄色や緑は何を意味しますか?
A.緑は低温時の青。黄色は高温時の赤と同じ意味です。
Q.警告灯が消えない場合は車検に影響しますか?
A.はい。水温警告灯は点灯確認も含まれているので、エンジン始動の段階で点灯⇒消灯の流れになる必要があります。また警告灯の常時点灯は危険を知らせる意味もあるので、球を抜くのではなく必ずトラブルを解決して自然に消灯するようにしましょう。