車にとってのフォグランプは悪天候時に役立つ補助灯。点灯する事で雨・霧・雪などの視界不良時にも効果を発揮できます。
ただそんなフォグランプにも車検項目があり、間違った使い方やバルブを使用する事で車検に通らなくなる危険性があります。
車検に通らない=公道走行ができないことはもちろん。違反として反則金や減点の対象になるリスクも考えられます。
それを防ぐためにも、ある程度車検基準を理解しておくことが大切。

この記事では、そんな方向けにフォグランプの車検基準5つと落ちやすいパターンをまとめてみました。
✅落ちやすいパターン
✅車検に通すために出来ること
フォグランプはハロゲン・LED共に車検に通るが条件がある
まずフォグランプはハロゲン・LED共に車検には通ります。ただし注意したいのはどのバルブでもいい訳ではない事。
たとえば点滅はするが爆光仕様のバルブ。ウインカーが連動して点滅するまではいいですが…フォグランプの車検の一つに『他の交通を妨げないもの』とあるので、爆光すぎるバルブは車検に通りません。
他にも
点灯数
取り付け位置
光軸
などがあるので事前に知っておくと対策がしやすいです。
車検に適合するウインカーの条件
ここからは先ほどのフォグランプの条件を
さらに詳しく確認していきます。
※保安基準は第121条(前部霧灯)を元にまとめています。
明るさ
前部霧灯の直射光又は反射光は、当該前部霧灯を備える自動車及び他の自動車の
運転操作を妨げるものでないこと。
1つ目は明るさ。明るさ=カンデラで表されます。
2005年までに生産された車のフォグランプは、1万カンデラ以下と制限されています。それ以降の2006年以降の車では、具体的な数値が撤廃されています。
ただ、基準の欄を見ると
そう記入されているため、爆光などの明るすぎるフォグランプでは車検に落ちる可能性が高いです。
たとえば、点灯した際に対向車にパッシングされるようなフォグランプ。この場合は妨げることに該当するため車検は通りません。
※もし無視して走行を続けた場合、違反になるので注意。違反については、【爆光過ぎるフォグランプ(霧灯)は違反”ルールを破ると反則金や違反点(減点)の対象”】でまとめているので参考にしてみてください。
フォグランプの色
第121条 前部霧灯の灯光の色、明るさ等に関し、保安基準第33条第2項の告示で定める基
準は、次の各号に掲げる基準とする。二 前部霧灯は、白色又は淡黄色であり、その全てが同一であること。
2つ目はフォグランプの色。フォグランプの色は白色又は淡黄色に限るとあります。
白や黄色なら車検に通るという意味ですね。
よく『白だけでしょ?』と勘違いされがちですが…黄色が適用されないのはヘッドライト。ヘッドライトの場合は、新しめの車で黄色バルブを使用していると整備不良で切符を切られる場合があります。
※詳しくは【通らないと噂のイエローヘッドランプ!今の基準で使うと車検はどうなの?】でまとめているので参考にしてみてください。
ですが、フォグランプの場合は白色又は淡黄色に限ると記載があります。なので、実際はフォグランプの場合黄色でも問題ありません。
ただ、色だけに気を取られて色温度をおろそかにすることは要注意。色温度はケルビン(k)という表記で表され色の温度を見ます。
たとえば黄色のフォグランプが欲しい。こう思った時に温度が低いケルビンのバルブを見ます。
すると、低くなるほど黄色くなるので2400k~3000kほどが選択できます。
逆に白のフォグランプが欲しい。そう思った時は高い方のケルビンをみます。すると、6000k~6500kほどに白のランプがあります。
さらにケルビン数が高くなるにつれて青白くなるため、市販されているものが必ずしも適合とは限りません。
なので、白または黄色だけでなくケルビン
数にも目を向けて選ぶようにしましょう。
ちなみにフォグランプには2色発光というタイプもありますが、今回は省略するので詳しくは【フォグランプの車検”2色切り替え(白や黄色)は車検に通るのか?”】を参考にしてみてください。
点灯数
一 前部霧灯は同時に3個以上点灯しないように取り付けられていること。
3つ目は点灯数。車体にどのくらいの数までフォグランプを付けていい。という決まりはないので取り付け自体には問題ありませんが、同時点灯できる個数の決まりがあるので注意が必要です。
たとえば同時点灯=2つまでという決まりがあるので、3つ以上のフォグランプが同時に点灯することは車検に不適合となります。
中には『スイッチを別途でつければ大丈夫』という考えからスイッチを2つにした場合でも、同時についた場合は車検NGです。
もしやるのであれば、
・Bのフォグ点灯=Aは消灯。
というように交互に切り替えで点灯する
ようにすれば基準は満たすことができます。
取り付け位置
二 自動車(側車付二輪自動車並びにカタピラ及びそりを有する軽自動車を除く。)に備える前部霧灯は、その照明部の上縁の高さが地上800mm以下(専ら乗用の用に供する自動車であって乗車定員が10人未満のもの(二輪自動車、三輪自動車及び被牽引自動車を除く。)及び貨物の運送の用に供する自動車であって車両総重量3.5t以下のもの
4つ目は取り付け位置。取り付け位置は、どの位置に取り付けてどの高さまでなら大丈夫なのかを見ます。
・照明部の下側の縁が高さ250mm以上
・外側の縁が車の外側から400mm以内
純正で取り付けがしてあれば問題ないですが、後付けで増やす場合は調整が必要です。
光軸
5つ目は光軸。光軸は光が照射する方向のことを指します。
光軸が上や下など。ばらつきがある場合には対向車の視界を妨げて危険なため、保安基準を満たしていないことになります。
なので、もしまっすぐなカットラインが現れない場合は光軸を調整しておきましょう。
車検基準をまとめると
点灯数
取り付け位置
明るさ
光軸
最低限上記の項目をクリアしておくと車検に受かりやすくなります。
※別記事では車検を受ける方法について【車の車検を受ける2つの選択肢と少しでも費用を安く抑える方法】でまとめているので参考にしてみてください。

ただしこんな場合は車検に落ちやすい
続いてウインカーで落ちるやすいパターン4選です。
落ちるパターンとしては
・フォグランプの色
・交通を妨げる明るさ
・点灯しないフォグランプをつける
レンズのひび割れ
1つ目はレンズのひび割れ。意外と見落としがちですが、レンズのひび割れも車検に関係があります。
小さなヒビ程度(擦り傷並)ならいいですが、穴と分かるほど大きいものは基本的NGです。
理由として
・割れから光が漏れて認識しない
2つがあります。なので面倒ではありますが、ひび割れには十分注意しましょう。
見つけた場合は接着剤など補習でもいいですが、それでもダメならレンズ自体を交換することもおすすめです。
新品ならディーラー取り寄せ。中古品なら
ヤフーオークションなどで購入可能です。
フォグランプの色
2つ目はフォグランプの色。
フォグランプの色は、白もしくは淡黄色である
ことが条件なのでそれ以外では通りません。
また、白や淡黄色であっても色が白に見えない
物についてもNGになるので注意しましょう。
交通を妨げる明るさ
3つ目は交通を妨げる明るさ。
交通を妨げる明るさ。つまりは爆光すぎる
ものが該当されますね。
よくあるものが爆光を謳っているフォグランプです。明るさを売りにしているので爆光すぎて交通を妨げる結果になります。
この場合は、できる限りメーカー物や安すぎないものを選ぶようにすると防げます。
たとえば【fcl.(エフシーエル)のフォグランプ】。
初めてのLED化にもお勧めのバルブで、純正同等サイズなので様々な車種に取り付け可能。明るさに関しても車検対応品なので補助等としても最適。

下手に明るさを重視して選ぶよりも、【fcl.(エフシーエル)】のような適度なバルブを選ぶと爆光に当たるリスクを減らせます。
点灯しないフォグランプをつける
4つ目は点灯しないフォグランプをつける事。レンズだけ取り付けている状態ですね。
球切れなどでフォグランプの基準をパスしたい方にありがちですが、レンズがついている以上フォグランプありで検査されてしまうので知らずに受けると指摘されて対象に入る場合があります。
結果として球切れ⇒点灯不良⇒検査不合格となります。
この場合の対策としては、フォグレンズを外して臨む。もしくは適合する球を入れる。ということが最適です。
車検に通すために出来ること
最後に車検に通すためにできることを解説します。と言っても難しいことでは無いので簡単に見ていきましょう。
フォグランプの基準を事前に理解する
1つ目はフォグランプの基準を事前に理解することです。
上記でも言ったように、フォグランプには色や明るさ・割れ具合など。いくつか基準があります。
それぞれの項目で見合った条件があるので、
詳しく理解しておきましょう。
ダメなパターンも調べてみる
2つ目はダメなパターンも調べてみること。
実際に何がダメで車検に落ちたのかを知って
おくことで、自分で受ける際の参考になります。
まずは車検項目を理解した上でダメな
パターンもしり車検に望むようにしましょう。
車検に適合する項目を理解してこれからのカーライフに生かしましょう!
以上、車のフォグランプを車検に適合させる5つの項目と検査に落ちるパターン例を解説しました。
今回の記事のおさらいです。
ダメなパターンも調べてみる
全部で5つの車検項目が存在します。
知らなかったという物から基本的なものまで。車検=公道走行を続ける上で必要不可欠となるので、もしこれから先交換をする機会がある場合は今回の内容を参考にしてみてください。
また、『自分ではどうにもならない。よくわからない。』こういった方は整備のプロや信頼できるお店に任せる方法もあるので、自分に合った方法で実践してみましょう。