ヘッドライト(前照灯)の車検基準(7つ)と落ちる3つのパターンや受かる為のコツを解説

ヘッドライト
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車にとってのヘッドライトは夜間走行時に前方を照らして視認性を上げる目的があります。周囲はそのライトの光を元に車がいる事を認識することもできます。

ただそんなヘッドライトにも車検項目があり、間違った使い方やバルブを使用する事で車検に通らなくなる危険性があります。

車検に通らない=公道走行ができないことはもちろん。違反として反則金や減点の対象になるリスクも考えられます。

それを防ぐためにも、ある程度車検基準を理解しておくことが大切。

この記事では、そんな方向けにヘッドライトの車検基準7つと落ちやすいパターンをまとめてみました。

この記事でわかる事
✅ヘッドライトの車検基準
✅落ちやすいパターン
✅車検に通すために出来ること

※今回の記事以外にも知識をつけたい。こんな方向けに【ヘッドライト(前照灯)の知識”よくある疑問(悩み)や解決策・作業項目まとめ”】でまとめているので参考にしてみてください。

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ヘッドライトのLEDやHIDも車検には通るが条件がある

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まずヘッドライトはハロゲン・LED・HID共に車検には通ります。ただし注意したいのはどのバルブでもいい訳ではない事。

たとえば点灯はするが爆光仕様のバルブ。ヘッドライトが点灯するまではいいですが…車検の一つに『他の交通を妨げないもの』とあるので、爆光すぎるバルブは車検に通りません。

他にも

ライトの照らす方向
ヘッドライトの高さ
バルブの個数は2個
バルブの色は白
レンズの破損や汚れ
バルブは点滅しない事

6つがあります。

ヘッドライトの車検に通すための基準7選

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ここからは先ほどのヘッドライトの条件を
さらに詳しく確認していきます。

保安基準は第120条前照灯を元に解説しています。

バルブの明るさや照射距離

すれ違い用前照灯は、夜間に自動車の前方にある交通上の障害物を確認でき、かつ、その照射光線が他の交通を妨げないものとして、灯光の色、明るさ等に関し告示で定める基準に適合するものでなければならない。

前照灯は、夜間前方40mの距離にある交通上の障害物を確認できる性能を有するこ
と。

1つ目はバルブの明るさや照射距離。

明るさに関しては『その照射光線が他の交通を妨げないもの』とあるので、基本的に目を覆いたくなるような爆光仕様のバルブは車検に通りません

照射距離としては『夜間前方40mの距離にある交通上の障害物を確認できること』。

40mの距離から障害物を確認できるものとなっています。ぱっと見だけだと『40mってどのくらい?』と疑問に思うかもしれませんが…目安として車8台分くらいを参考にしておくといいでしょう。

ちなみにハイビームの場合は100mの距離からです。

たまに照らせばいいという方がいますが、基準が決まっているので正しく照らせない場合は車検に適合しません。

まとめると

・ロービームは夜間前方40m
・ハイビームは夜間前方100m
・交通を妨げない明るさ

※ちなみに爆光過ぎるバルブは違反にもなるので、詳しくは【爆光過ぎるヘッドライト(前照灯)の点灯は違反”ルールを破ると反則金や違反点数(減点)の対象”】を参考に。

ライトの照らす方向

前方10mの位置において、当該照明部の中心を含む水平面より下方20㎜の直線及び下方150㎜の直線(当該照明部の中心の高さが1mを超える自動車にあっては、下方70㎜の直線及び下方200㎜の直線)並びに当該照明部の中心を含み、かつ、車両中心線と平行な鉛直面より左右に270㎜の直線に囲まれた範囲内

2つ目はライトの照らす方向。

簡単にまとめると、10mの位置に立った時に光が当たる強い部分が中心から20mm(2㎝)下。縦15cm、横27cmの四角形に囲まれた範囲になるようにする方向と言う事です。

これだけ見ると

なんのこっちゃい。

となりますが、ようは特定の位置の時に範囲内で光が当たっていればOK。とはいえ、正確な数値は目視で確認できないので専用のテスターで測定する必要があります。

ヘッドライトの高さ

自動車(側車付二輪自動車並びにカタピラ及びそりを有する軽自動車を除く。)に備えるすれ違い用前照灯は、その照明部の上縁の高さが地上1.2m以下(大型特殊自動車、農耕作業用小型特殊自動車(最高速度20km/h未満の自動車にあっては、小型特殊自動車)及び除雪、土木作業その他特別な用途に使用される自動車で地方運輸局長の指定するものに備えるすれ違い用前照灯でその自動車の構造上地上1.2m以下に取り付けることができないものにあっては、取り付けることができる最低の高さ)、下縁の高さが地上0.5m以上(大型特殊自動車、農耕作業用小型特殊自動車(最高速度20km/h未満の自動車にあっては、小型特殊自動車)及び除雪、土木作業その他特別な用途に使用される自動車で地方運輸局長の指定するものに備えるすれ違い用前照灯でその自動車の構造上地上0.5m以上に取り付けることができないものにあっては、取り付けることができる最高の高さ)となるように取り付けられていること。

3つ目はヘッドライトの高さ。

ヘッドライトレンズの一番上から地面までの高さが1.2m以下の高さ。下限は地上からヘッドライトレンズの一番下側までが0.5m以上の高さが必要という意味。

基本的にノーマルや加工しない限りは特に問題はない項目ですね。

バルブの個数は2個

一 走行用前照灯の数は、2個又は4個であること。ただし、二輪自動車及び側車付二輪自動車にあっては、1個又は2個、カタピラ及びそりを有する軽自動車、幅0.8m以下の自動車(二輪自動車を除く。)並びに最高速度20km/h未満の自動車(二輪自動車及び側車付二輪自動車を除く。)にあっては、1個、2個又は4個であること。

4つ目はバルブの個数。

簡単かつ分かりやすく言えば、すれ違い用前照灯の数は2個が基本。ただし、バイクなどの二輪車に関しては1個惜しくは2個となります。

仮にバルブ切れなどで片方でも点かなくなると、車検はおろか違反行為に該当するので注意が必要。

違反については【ヘッドライト(前照灯)のバルブ切れは違反”ルールを破ると反則金や違反点数(減点)の対象”】でまとめているので参考にしてみてください。

バルブの色は白

平成17年12月31日以前に製作された自動車については、保安基準第32条の規定並びに細目告示第42条、第120条及び第198条の規定にかかわらず、次の基準に適合するものであればよい。

走行用前照灯の灯光の色は、白色又は淡黄色であり、そのすべてが同一であるこ
と。

2025年現在では灯火の色は白色になっています。

5つ目はバルブの色。ヘッドライトのバルブはどの色でもいい訳ではないので、正しい色を知る事が必要です。

簡単かつ分かりやすく言えば、ロービームの色(前照灯)は白色又は淡黄色のどちらかである事。

つまり、白か黄色なら絶対に大丈夫って事?

条件付きだけど、基本的には大丈夫だね。ちなみに条件は、平成17年12月31日以前に製作された自動車に限り黄色も大丈夫って事。

詳しくは【年式で通らないと噂のイエローバルブは今の基準で車検に通るのか?】で解説しているので参考にしてみてください。

レンズの破損や汚れ

四 走行用前照灯は、灯器が損傷し又はレンズ面が著しく汚損していないこと。

6つ目はレンズの破損や汚れ。バルブが入っているヘッドライトレンズの割れ具合ですね。

第120条にある灯器が損傷していないことなのでレンズが割れていないことが条件です。

割れてないってどの程度までならいいの?

水が侵入しない程度の小さいヒビまでだね。

バルブは点滅しない事

九 走行用前照灯は、点滅するものでないこと。

7つ目は点滅しない事。

バルブ自体は夜間に点灯させることが目的なので、ウインカーのように点滅する仕様は基本車検に通りません

逆に条件に合わせて点灯する仕様であれば車検にも問題ありません

まとめると

バルブの明るさや照射距離・ロービームは夜間前方40m
・ハイビームは夜間前方100m
・交通を妨げない明るさ
ライトの照らす方向10mの位置に立った時に光が当たる強い部分が中心から20mm(2㎝)下。縦15cm、横27cmの四角形に囲まれた範囲になるようにする方向

専用のテスターで測れる。

ヘッドライトの高さヘッドライトレンズの一番上から地面までの高さが1.2m以下の高さ。下限は地上からヘッドライトレンズの一番下側までが0.5m以上の高さ
バルブの個数個数は2個
バルブの色灯光の色は、白色又は淡黄色 ※2025年現在では白が条件
レンズの破損や汚れ灯器が損傷し又はレンズ面が著しく汚損していないこと
バルブは点滅しない事走行用前照灯は、点滅するものでないこと

7つの項目があるので、これから先車検を受ける際の参考にしてみてください。

別記事では車検を受ける方法について【車の車検を受ける2つの選択肢と少しでも費用を安く抑える方法】でまとめているので参考にしてみてください。

車の車検を受ける2つの選択肢と少しでも費用を安く抑える方法
車検を受ける場合には2つの選択肢があり、自分に合った方法で実践する事で費用を抑える事が出来ます。また、それ以外にも安く済ませる方法もまとめているので参考にしてみてください。

ただしこんな場合は落ちるリスクが高い

ここからはヘッドライトで落ちやすいケースについて。ヘッドライト=保安基準以外にも注意しておかないと落ちるリスクが高くなるので一緒に確認しておきましょう。

カットラインが出ない事や光量不足
光軸のずれ
左右で色が異なる

カットラインが出ない事や光量不足

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1つ目はカットラインの問題です。カットラインは、照らしているエリアと照らさないエリアの境界線の事をいいます。

本来であれば、ヘッドライトは上すぎず下過ぎずの中間を照らしています。理由は上すぎると対向車が眩しく感じるため。上すぎると眩しいでも下過ぎは前が見えないとなった時にちょうどいいのが中間です。

このカットラインが出ていればほぼ均等に光を照らすわけですが、社外品を入れる事ででなくなることが多々あります。特に安物の明るいバルブです。純正なら専用設計に作られるので出ないと言う事はまずありません。

逆にLEDなどの社外品は光の当たり方が変わるので、配光が狂った結果としてカットラインが崩れることになります。また、崩れる事で光量不足の原因にもなります。

そのためカットラインや光量不足には注意しておきましょう。

光軸のずれ

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2つ目は光軸のずれです。光軸のずれの原因は、ヘッドライト本体に衝撃が加わる。もしくは取り付けの角度が変った場合にずれやすいです。

たとえばアルトワークスを例にするとわかりやすいです。アルトワークスのヘッドライトは赤〇のネジ3箇所で固定されています。

ネジを締め付けると下に向いて逆に緩めれば上に向いていくという流れです

つまり調整次第で左右で変わるだけでもずれが生じると言う事。左右のずれ=光軸のずれに発展します。

光軸調整は調整ねじをいじることで簡単に調整が出来るのでうまく合わせてみ間ましょう。もし自分で出来ない場合は車屋さんやテスター屋さんで合わせてもらうのもおすすめ。

左右で色が異なる

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3つ目は左右で色が異なる事

基本的にヘッドライトの色は左右均等で白もしくは淡黄色です。そのため、片方が白。もう片方が黄色というような場合は適合しません

また同じ色であっても、下手なバルブに
取り換えると左右で色が異なる場合があります。

その場合でも車検には適合しなくなるので気を付けましょう。

もし交換前提で取り換える場合には、同じメーカーでなおかつ信頼のできるお店のバルブを選ぶとおすすめです。

例えば

どちらもバルブ専門店としては人気のお店で、ヘッドライト以外にも様々取り揃えています。実際に私自身もLED化やHID化するときなど場面に応じて役立てています。

どうしても色合いや車検問題などで気になる場合は、信頼のできるメーカーで揃えるのも一つの手です。

車検に通すために出来ること

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最後に車検に通すためにできることを解説します。と言っても難しいことでは無いので簡単に見ていきましょう。

ヘッドライトの基準を事前に理解する

1つ目はヘッドライトの基準を事前に理解すること。上記でも言ったように、ヘッドライトには色や明るさ・割れ具合など。全部で7つの基準があります。

それぞれの項目で見合った条件があるので、
詳しく理解しておきましょう。

ダメなパターンも調べてみる

2つ目はダメなパターンも調べてみること。実際に何がダメで車検に落ちたのかを知っておくことで、自分で受ける際の参考になります。

目安

まずは車検項目を理解した上でダメなパターンもしり車検に望むようにしましょう。

車検の時だけ純正のバルブを使う

3つ目は純正のバルブを使う事です。

純正のバルブは車を購入した時点でついているバルブです。

たとえば

・純正がハロゲン球なら同じハロゲン球
・純正がLEDなら同じLED
・純正がHIDなら同じHID

というように合わせます。

純正はその車専用に設計されているので、カットラインや明るさなど。車検に適合するようにされています。

そのため、手っ取り早く適合させるなら車検時に純正に戻すのもおすすめです。

社外品を使う場合はメーカー品がおすすめ

4つ目は社外品を使う場合はメーカー品がおすすめ

下手に激安なものや明るい物を選んでしまうと、
取り付けた時に失敗するリスクが高いです。

たとえば

・カットラインがズレまくる
・光量が足りずに暗い
・左右で色が異なる

このような事が起こります。

逆にメーカー品を選ぶと、車検に適合するように
設計されたものが多くLEDやHIDなどの社外品でも安心
です。

たとえば、実際に私が使ったバルブであれば日本ライティング 【ハイスペックモデル】と呼ばれるもの。

日本ライティングは自動車用のLEDヘッドライトを製造販売するメーカーです。車検に適合するものも多く、明るさや耐久性も高いのが特徴です。

その分値段は高めですが…

・明るさ(光量)
・カットライン
・車検

等の問題から安心して使うなら日本ライティングがおすすめです。

テスター屋で事前にライト全般の確認をする

5つ目はテスター屋で事前にライト全般の確認をすること

カットラインや光軸調整は自分でだいたいの位置までは調整できますが…正確な数字として目視で確認する事はできません。その結果が車検時に落ちると言う事です。

なので、事前にテスター屋でライト類全般の検査をしてもらえば、車検の際に落ちるリスクを大幅に減らす事ができます。

まとめると
ヘッドライトの基準を事前に理解する
ダメなパターンも調べてみる
車検の時だけ純正のバルブを使う
社外品を使う場合はメーカー品がおすすめ
テスター屋で事前にライト全般の確認をする

このように車検に適合しやすくするための方法もいくつかあるので、基準だけでなく合わせて覚えてみてください。

車検の基準を理解して車に合ったバルブを使いましょう!

以上、車のヘッドライトの車検基準(7つ)とよくある3つの落ちるパターンを解説しました。

今回の記事のおさらいです。

ヘッドライトの車検基準
よくある3つの車検に落ちるパターン
カットラインが出ない事や光量不足
光軸のずれ
左右で色が異なる
車検に適合しやすくするための方法
ヘッドライトの基準を事前に理解する
ダメなパターンも調べてみる
車検の時だけ純正のバルブを使う
社外品を使う場合はメーカー品がおすすめ
テスター屋で事前にライト全般の確認をする

記事でもわかる通りヘッドライトには
明るさや色と言った7つの項目が該当します。

ヘッドライト=点灯すれば大丈夫と思う方も中にはいると思いますが、基準を満たさないと落ちるリスクが高くなるのでまずはどんな項目が該当するのか参考にしてみましょう。

また、車検に適合しやすくする為の方法としてメーカー品のバルブを選ぶのも一つの手。メーカー品であれば適合しやすいように設計されているので、よくある安くて爆光等と謳われるバルブに比べると安心です。

たとえば、実際に私が使ったバルブであれば日本ライティング 【ハイスペックモデル】と呼ばれるもの。

日本ライティングは自動車用のLEDヘッドライトを製造販売するメーカーです。車検に適合するものも多く、明るさや耐久性も高いのが特徴です。

その分で値段は高めですが…よくある

・カットラインが出ない事や光量不足
・光軸のずれ
・左右で色が異なる

等の問題を【日本ライティング 【ハイスペックモデル】】で解消する事ができます。

あとは基準毎に全体でヘッドライトの調整をすることで車検に適合しやすくなります。

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