押しがけは車にとっての緊急でエンジン始動させる方法のひとつ。
特にエンジンがかからない状況ではどうしても
始動させたいという方に最適です。
ですが、そんな押しがけにはできる車・できない車があるので事前に把握する必要があります。

この記事ではそんな押しがけについて、できる車・できない車の違いや実際の押しがけの手順をまとめてみました。
✅できる車・できない車を把握したい
✅自分で押しがけできるようにしたい
そもそも車の押しがけとは?
車の押しがけとは、セルモーターなどが作動
しない場合に復活できる方法のひとつ。
ただし押しがけは根本的な解決方法
ではないのであくまで一時的と考えましょう。
※作動しない原因については、【セル(スターター)モーターが動かない″考えられる4つの原因や対処方法・防ぐ対策を解説″】でまとめているので一緒に参考にしてみてください。

できる車・できない車の違い
押し掛けにはできる車とできない車がある
ので事前に把握しておきましょう。
逆にAT(オートマ)車は押しがけできない
押しがけができるのはMT(マニュアル)車
まず押しがけができるのはMT(マニュアル)車だけ。
MT車は、運転手(ドライバー)本人がクラッチと
ギアの操作でエンジンの動力を直接タイヤに伝えます。
この仕組みにより押しがけをする
事で同じようにできる。
この流れができるので、MT(マニュアル)車では押しがけができます。
逆にAT(オートマ)車は押しがけができない
逆にAT(オートマ)車は押しがけ
することができない。
理由は簡単でATとMTではそもそもの
構造が異なるためです。
MT(マニュアル)車 | 運転手(ドライバー)本人がクラッチとギアの操作でエンジンの動力を直接タイヤに伝えることが出来る。 |
AT(オートマ)車 | AT車はエンジンと変速機が直結していないので、タイヤの回転力をエンジンに伝えることができない。 |
つまり、仮に押しがけをしても力がエンジンに届かないという理由からAT車では押しがけできないという訳です。
実際の押しがけの流れ
ここからは実際の押しがけ作業の流れをみていきましょう。
パーキング(サイド)ブレーキの解除&キーON
パーキング(サイド)ブレーキ・キーをONどちらが先でもいいですが、サイド解除やキーをONにしておきましょう。
※パーキング(サイド)ブレーキが掛かったままだと発進ができない。キーをONにしておかないとエンジンが掛けられない為。
クラッチを踏んでギアを2速に入れるギアを2速に入れる
次にクラッチを踏んでギアを2速に
入れましょう。(3速でも大丈夫)
※ただしニュートラルや1速ではダメ。
後ろから押してもらう
あとはもう一人の人に後ろから
押してもらうだけ。
もし相手がいない場合は、下り坂を利用すると同じようにできます。
スピードがのった時にクラッチを切りアクセルを踏む
スピードがある程度乗ったらクラッチを
素早く切りましょう。(5km/h〜10km/h程度)
クラッチを切ることでタイヤの回転力がエンジンに伝わる⇒セルモーターと同じ働きをするのでエンジンを始動ができる。
無事にエンジン始動すれば成功
あとは安全な場所に一度移動してその後の行動をしましょう。
例えば
・整備工場に持っていく
押しがけはあくまで一時的な方法なので、エンジンがかかったからもう大丈夫という訳ではありません。
またエンジンを切れば同じことの繰り
返しになるリスクが高い。


そのため、押しがけはあくまで一時しのぎと考えてその後の原因解明も忘れずやりましょう。
押しがけの意味ややり方を覚えてこれからに活かそう
以上、押しがけができる車・できない車の違いや作業のやり方をお伝えしました。
この記事のおさらい。
記事でもわかる通り、押しがけはエンジンが
かからない状態から復活出来る方法の一つ。
手順に沿って押しがけをすることで、一時的ではありますがエンジン始動を維持できます。
ただし押しがけは強制的にエンジン始動をするだけなので、一度エンジンを切れば同じことの繰り返しになるリスクが高い。


そのため、押しがけのやり方に加えて元々の原因を知るとその後の対処がしやすくなります。
よくある質問Q&A
Q.MT車ならどんな車でもできますか?
A.いいえ。中には電子制御が複雑な車種もあるので車によってはできない場合もあります。
Q.押しがけで2速を進める理由は何ですか?
A.1速を使用すると負荷が高く、後輪がロックされるためです。
Q.押しがけで注意することはありますか?
A.パワステやブレーキが利かなくなること。もしやる場合には広い場所が最適です。