オイルフィラーキャップに付着した白い物体”解決しないまま放置するとエンジンに悪影響が?”

オイル
オイル
この記事は約6分で読めます。

オイルフィラーキャップ(蓋)を開けた時に、白いマヨネーズのような物体が付着していた経験はありませんか?

通常オイルフィラーキャップというのは、エンジン内部からオイルが漏れないようにする蓋の役割をしています。

当然キャップを外すと中に見えるのはエンジンオイル。白いマヨネーズのような物体ではなく、どちらかといえば茶色や黒に近いオイルが付着する程度なので見たことがない方のが多いのではないでしょうか?

実はこの症状は乳化と呼ばれるもので、エンジン内部で異常が起きた時に起こる現象。乳化=放置するとエンジンに悪影響を与えるので、事前にどのようなリスクがあるか知っておくと最適です。

後半ではオイルが乳化した際の対処方法や防ぐ対策もまとめているので最後まで読んでみてください。

この記事でわかること
✅マヨネーズのような白い物体の正体
✅トラブルが起きた際の対処方法
✅防ぐための対策
スポンサーリンク

白いマヨネーズのような物体の正体は【乳化】と呼ばれる現象

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: %E5%90%8D%E7%A7%B0%E6%9C%AA%E8%A8%AD%E5%AE%9A%E3%81%AE%E3%83%87%E3%82%B6%E3%82%A4%E3%83%B3-17-2.png

まず結論から先行ってしまえば、乳化と呼ばれる現象の表れです。

乳化は、水と油のように本来混じり合わないものが混じり合う現象の事

わかりやすく例えるなら水と油のようなもの。水と油ということわざがあるように、水+油は決して混ざり合う事ができません。

どうして混ざり合わないの?

表面張力が異なる為だね。

表面張力は液体や固体が表面をできるだけ小さくしようとする性質のこと。通常2つの異なるものが混ざり合う場合、表面張力が同じでないといけません。

つまり、水と油が混ざり合わないというのは、
水の方が油より表面張力が大きいため。

ただ、そんな混ざり合わないものでも界面活性剤を使う事で混ざり合う事ができます。これが乳化ですね。お互いが混ざり合うことで固まった状態になります。

車で言う場合の水と油は、水=冷却水や水。油=エンジンオイル。

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: %E5%90%8D%E7%A7%B0%E6%9C%AA%E8%A8%AD%E5%AE%9A%E3%81%AE%E3%83%87%E3%82%B6%E3%82%A4%E3%83%B3-4.png

同じく、混ざり合う事で反固形の白濁したもの。つまり乳化になります。

見た事がない方にとっては『なにこれ?』となると思いますが、この症状をそのまま放置してしまう事はエンジンにとってあまりよろしくありません。

どの車でも条件が重なればなってしまう事なので、今のうちに知っておいて損はないです。

何故オイルは乳化するのか?

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: %E5%90%8D%E7%A7%B0%E6%9C%AA%E8%A8%AD%E5%AE%9A%E3%81%AE%E3%83%87%E3%82%B6%E3%82%A4%E3%83%B3-82-2-1.png

かと言って、本来ならエンジンオイルに水が混入するなんて事はまず起きません。何故ならオイル通路と冷却水の水路は完全に分離されているから。

ですが、ある条件が重なってしまうと【乳化現象】を引き起こします。

その条件が

・内部で形成されるケース
・エンジン内部の部品が破損するケース

2つの事が原因として発生します。

条件下で内部で形成されるケース

1つ目は内部で形成されるケース

自動車。特にガソリンエンジンは、空気と燃料を混ぜて爆発させる事で本来の動力を得ています

この空気を取り入れる際に若干の水分が含まれるため、その都度エンジン内部に少しずつ蓄積されていきます。

蓄積された水が混ざる=乳化になります。

ただこの症状は完全に暖気した上で走行すれば
水は蒸発する為できないものですが…

ちょい乗り。つまり近所しか走行せずエンジンが暖機終了する前に停止する。これを都度繰り返す事でオイルの乳化を促してしまう結果につながります。

ちょっとしたお買い物に行くのに軽く乗ってすぐエンジンを切る事が該当。

エンジン内部の部品が破損する為

2つ目はエンジン内部の部品が破損。つまり、冷却水が流れる通路の部品が破損した場合ですね。

こうなってしまうと、オイル通路と冷却水の水路がつながる事でお互いに混ざり合い中で乳化現象を引き起こします

お互いの通路がつながるという事は全体的に広がってしまうので、最悪ラジエーター内部にも侵入する為に中で乳化が始まってしまいます。

見た感じエンジンにはあまりよくなさそうに見えるけど…

状態次第では間違いなくエンジンを壊すことになるね。

そうでなくても

・ラジエーター内部で乳化=ラジエーターが詰まり走行と共にオーバーヒート。
・エンジン内部で乳化=部品の劣化や潤滑性能が劣化

この事が原因でエンジントラブルは起きる。

こうなってしまうとオーバーホールしないと修復は不可になります。オーバーホールになった場合最低20万~になるので、代償(リスク)を考えると走行する事にメリットがあるとは思えません。


スポンサーリンク

オイルが乳化した際にできる対処法

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: %E2%91%A0-2-3.png

なので、そうならないために
早めの対処をする必要があります。

・オイル交換をして30分以上走行する
・オーバーホールをする

対処方法としてはこの2つですね!

オイル交換して30分以上走行する

1つ目はオイル交換をして30分以上走行すること

初期の状態になりますが、

・オイル交換=乳化したオイルを外に出す
・30分以上の走行=エンジン内部の水分を蒸発

エンジン内の乳化したオイルは、温度を上げることで水分を蒸発することができます

その温度を上げるのに必要なのが30分以上の走行だね。

一時的ではありますが、乳化を抑える目的としてはこの方法がおすすめです。

その際にカストロールのフラッシング洗浄油
一度内部を洗浄するのも効果的。

フラッシング洗浄油は、オイル交換前の汚れた状態の内部に、洗浄油を注入。注入後にフィラーキャップを締めて20~30分ほど暖気。暖気後に汚れたオイルと一緒に抜き取るというものです。

エンジンのオーバーホールする

ただ、エンジンオイルの乳化が進んでしまうと
オーバーホールが必要になる場合があります。

乳化は進行と共にエンジンオイルの性能を劣化させてしまうので、放置するとエンジンを壊してしまいます。

そのため、最終的にはオーバーホールをして
エンジン内部をきれいにする事が大切です!

乳化を起させないためにできる対策

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: %E5%90%8D%E7%A7%B0%E6%9C%AA%E8%A8%AD%E5%AE%9A%E3%81%AE%E3%83%87%E3%82%B6%E3%82%A4%E3%83%B3-84-3-5.png

もし、乳化を起こしたくない。そう思っている方は、以下の対策をすると防ぐことができます。

・ちょっとした使用でも30分以上を心がける
・オイル交換をしっかりする

ちょっとした使用でも30分以上の走行を心がける

1つ目の対策は30分以上の走行を心がけること。

ちょっとした買い物だからと、車の使用で5分くらいの走行でエンジンをすぐ切る方が多いです。

ですが、そうしてしまうと水が溜まりやすく
オイルに混入した際に乳化になりやすい。

そのため、少し遠回りをするなど。意識的に30分以上の走行を心がけましょう。

オイル交換をしっかりする

2つ目の対策はオイル交換をしっかりすること。

オイル交換をしないことで乳化しやすくなるので、こまめに交換をすることで乳化を防止できます。

また、オイル交換はやらない事でほかにも
症状が出るので、交換はしっかりやりましょう。

おすすめとしては、洗浄剤と
一緒に使うといいですよ。

①古いオイルが入ったエンジンに洗浄剤を入れる
②20~30分ほどアイドリングする
③古いオイルを抜く
④新油に入れ替える

エンジン内部が洗浄されて、新油を入れた際に性能を長く保つことができます。

詳しくは【10分程で終わる”初心者にも出来るオイル交換の手順と後処理のやり方”】で交換の方法をまとめているので一緒に参考にしてみてください。

10分程で終わる”初心者にも出来るオイル交換の手順と後処理のやり方”
エンジンオイルと言えば、一般的にエンジン内部を循環する上で熱を下げて油温を安定化させたり汚れを取り込むなどの効果を持ちます。ですが効果は永遠でないため、距離が増えるにつれて効果が薄れエンジンを壊す原因にも…それを防ぐためにも今回のやり方を覚えて早めの交換がおすすめです。

乳化がわかった時点で早めの対処を心掛けよう

以上、フィラーキャップに付着した白い物体の正体について紹介しました。

今回の記事のおさらいです。

白いマヨネーズのような正体
乳化現象
何故エンジンオイルは乳化するのか?
・条件がそろい内部で形成されるケース
・エンジン内部の部品が破損するため
オイルが乳化した際にできる対処方法
・オイル交換をして30分以上走行する
・エンジンのオーバーホールをする
乳化を起させないためにできる対策
・ちょっとした使用でも30分以上の走行を心がける
・オイル交換をしっかりする

マヨネーズの正体は乳化と呼ばれる現象

乳化は、水と油のように本来混じり合わないものが混じり合う現象の事を言います。

定期的な点検がされている車なら無縁の話ですが、オイル交換やメンテナンスをさぼることで発生します!

症状次第ではオーバーホールが必要になる場合もあります。

ですので、そうならないためにも定期的な点検や交換時期でのオイル交換を心がけて乳化減少になることを防ぎましょう。

(Visited 3,058 times, 1 visits today)