今回ご紹介するのはクロスレンチの
正しい使い方について。
クロスレンチというのはクロス型になったレンチのことで、一般的なレンチと違い複数のサイズで使い分けができる優れもの。
こんなやつ↓
例えば17・19・21+自由なソケットを
差し込める穴など複数使えます。
主にタイヤ交換で役立てるので、使い方を覚えれば作業効率も一気に向上します。
今回の記事では、『自分でクロスレンチが使えるようになりたい。』こんな方向けにやり方を詳しくお伝えしていきます。
クロスレンチの使い方(ナットを緩める工程)
それではさっそくクロスレンチの使い方を見ていきましょう。
ジャッキで車体を上げる
ナットを外す
クロスレンチでナットを緩める
まず初めに、タイヤが着地している状態で
前後のホイールナットを緩めましょう。
この時緩めるだけで完全に取る必要はありません。
着地状態で緩めることで、車体を上げてから空回りしてナットが緩まなくなるのを防ぎます。
ジャッキで車体を上げる
緩める事ができたら次は車体を
ジャッキで上げていきます。
ジャッキアップポイントは車種によって変わる場合がありますが、ソリオの場合は赤〇部分です。
ナットを外す
タイヤが浮いた状態になったらクロスレンチを
使用してナットを完全に外していきましょう。
反時計回りに回す事で簡単に取り外す事ができます。
クロスレンチの使い方(ナットを締め付ける工程)
続いてナットを締め付ける工程です。
ナットを取り外してタイヤを入れ替える事ができたら、今度は逆の手順で取り付けていきます。
取り付ける場合はクロスレンチで時計周りに回します。
この時、ナットは完全に締めつけ
なくて大丈夫です。
今回はクロスレンチの使い方がメインなので、細かい工程が知りたい場合は以下を参考にしてみてください。
タイヤをナットで締め付ける(仮締め)
ここからは着地した状態で締め付ける工程です。
締め付ける場合は外す時とは
違い順番があります。
緩める順番は対角線上になるようにです。
たとえば画像のような状態なら右下⇒左上⇒左下⇒右上の順です。
5穴のナットなら五芒星を描くように緩めていきます。
なんで対角線上にする必要があるの?
力のかかり加減を均等にするためだね。
均等にすることでボルトが折れる危険性を防ぎます。
クロスレンチで本締めする
均等に仮締めが終わったら、同じように
対角線上に本締めをしていきます。
本締めでも対角線上にする理由としては、
力を均等にという意味もありますが…
ナットをなめさせてハブボルトを折る事を防ぐ事にもつながります。
慣れている方ならこれで終了ですが、慣れていない方は念のためトルクレンチで締め付けて作業は完了です。
トルクの締め付け具合については以下でまとめているので参考にしてみてください。
クロスレンチを使用する上で注意する事について
以上がクロスレンチの使い方ですが、使用するにあたって最後に注意点があるのでいくつかご紹介していきます。
クロスレンチの先端を延長しない
使用する場合は均等に力を込めましょう
1つ目として、ナットの締め付けをする場合の注意点です。
使い方でも解説しましたが、締め付け時には
均等に締めつけることが大切です。
理由はナットがなめ切ってしまう為。
面倒だからと1つに力を込めてしまうとナットがなめきってしまう危険性があります。
なめ切る=ナットが空回りして締め付けができなくなる。
・ハブボルトが折れる
クロスレンチの先端を延長しない
また、エクステンションバーを使用して
延長をしないようにしましょう。
正確なトルクをかけられなくなるので
締め付け不足になる危険性があります。
足を使ってクロスレンチでナットを締めない
ナットを締める際にクロスレンチを
足で蹴って使用しないようにしましょう。
ナットが削れて空回りしたり、抜けなくなる原因になります。
特にタイヤが外れないように乗っかった状態で力を込める行為。オーバートルクにより外れなくなるのでやめましょう。
次回取り外すときに外れなくなり、
車屋に持っていく羽目になります。
このように使用する際には使い方に
注意して正しく使用しましょう。
記事のまとめ
以上、【クロスレンチの使い方と注意点】についてご紹介させていただきました。
今回の記事のおさらいです。
ジャッキで車体を上げる
ナットを外す
クロスレンチで本締めする
クロスレンチの先端を延長しない
足を使ってクロスレンチでナットを締めない
クロスレンチは、先端がソケット
状になったレンチです。
車のホイールナットにあったソケット部を使用する事で、緩めたり。締めつけたりを簡単にできる工具です。
間違った使い方をしなければ使い方も簡単
なのでタイヤ交換などの作業にも役立ちます。
ですので、使用方法を守って正しく活用しましょう!
合わせて別記事ではおすすめのクロスレンチもまとめているので、これから選ぶ際の参考にしてみてください。