冷却水の代わりに水道水を入れてみたいんだけど、水を入れても大丈夫なのかな?
このような事をたまに聞くことがあります。
確かに水道水(水)も冷却水(LLC)同様に冷やすという面では似ているので使えないこともないですが…
結論を先に言うと条件さえ守れば
水でもありというのが正しいです。
どう言った条件があるのか?この記事で詳しくまとめています。
冷却水の代わりに水道水を入れても問題は無い
冒頭でも軽く触れましたが
補充として使う分には水道水を入れても問題はありません。
理由としては
今でこそそのまま使えるタイプの冷却水が多くありますが…
昔は自分で薄めて使用するものがほとんどで、車種に合わせて水で薄めて使用していました。
そのため、水道水を入れる事に
問題はありません。
また、水道水を入れる事で多少なりとも効果を得られます。その効果というのが冷却効果です。
水道水はほかに比べ比熱に優れるので、
エンジンで熱せられた熱を冷ます事が出来ます。
比熱は温度の変化を表す事で、水は比熱が大きい=温まりにくく冷めにくいという特徴があります!
ただし、長期間の使用や水道水だけの使用はだめ
ただし、水道水が使えるからといって
・緊急時以外に長期で利用
この2つは推奨できません。
水道水を使うのはあくまで緊急時のみ。
冷却水が漏れた時の継ぎ足しで
使うのがオススメですね。
何故ならその理由がエンジン周りを錆びさせたり、冬は凍結により冷却機能に支障をきたす結果を生むからです。
まず錆させることについて。
水道水というのは本来の冷めにくいという性能は持っているものの、錆を防ぐ効果はありません。
だったら冷却水も同じなのでは?と
思われがちですが…
冷却水の方には防錆剤という錆を防ぐ効果が
入っているので錆になりにくいです。
逆に水道水は基本的に車に使用するのに作られていない為、長時間の使用をするとエンジン回りを錆させる効果があります。
また、もう一つの理由として冷却性能に支障をきたす事があります。
冷却性能と言っても、冷やす効果はあるので
夏場の冷却はできますが…
冬場は凍結防止が出来ないので
使用する事が出来ません。
スポンサーリンク
冷却水と水道水の違いを比較すると一目瞭然
水道水は比熱に優れているため、冷却面だけで言えば高い効果を期待できますが…
水道水には不純物や微生物が微量に
含まれているため
・水は0℃以下になると凍結する
そうなると冷却水の通路である
ラジエターやエンジン内部も凍結します。
その逆に、冷却水には防錆効果や耐低温性能
腐食防止といった性能があります。
・耐低温性能は0℃で凍るのを防ぐ効果。
つまり約30%の希釈率で約ー15℃。50%の希釈率では約ー35℃で凍結する訳です。
この結果からもわかる通り、水だけで使用はおすすめしないという事がわかります。
もし冷却水が漏れて補充が必要になった場合
ただし、緊急時に冷却水が減って補充が必要。こんな時には水道水を補充することは問題ありません。
理由として、水道水がおすすめできないのはあくまで長期間の使用であって一時的なら問題ないためです。
それに冷却性能だけであれば
水道水のが効果は高いです。
なので、冷却水がなくなって水道水のみになってしまっても常時で使用しなければ問題はありません。
緊急時で水道水を入れた後ですが、その後はできるだけ早めに冷却水を入れるかえることをおすすめします。
水道水はあくまで冷却効果のみ…
冷却水のように
・防腐
といった効果を得られるわけではないので、距離が進むにつれて錆や腐食が発生してラジエーターを詰まらせる原因になります。
実際整備した際に何台も見た事があるので、
できる事なら数週間のうち交換がおすすめです。
水道水はあくまで補充として使うのがベスト!
以上、冷却水(LLC)の代わりに水道水を入れるのはどうなのかを解説しました。
今回の記事のおさらいです。
水道水の補充は問題ない
冷却効果が期待できる?
理由2.冷却機能に支障をきたす
・腐食を引き起こしやすくい
・水は0℃以下になると凍結する
冷却水の場合
防錆は錆を防ぐ。腐食は腐るのを抑える。
耐低温性能は0℃で凍るのを防ぐ効果。
水道水補充後はできる限り早めに冷却水と入れ替えることがおすすめ
水道水はあくまで緊急時に補充する物。
冷却水の代わりとして使う事はおすすめできません。
夏場は冷やす目的で使うのはまだ大丈夫ですが、冬場は一気に水温が低くなる事だってあります。
そんな時にエンジン内部の冷却水が凍って性能を発揮できない…なんて事になったら嫌ですよね?
ですので、もし冷却水の代わりに水道水を入れようとしている方は絶対にやめましょう!
水道水はあくまで足りない分の補充。面倒でも冷却水をメインで入れるように心掛けましょう。
冷却水の関連記事
冷却水についてもっと知りたいけど色々ありすぎて探すのが面倒。
こういった疑問はありませんか?
一般的に冷却水は調べようとしても
・作業
などがあります。
そこから細かくしていくとさらに種類も増える事に…
こうなってくると『正直調べていくのが面倒』という方も少なくないでしょう。
そこでこの記事では、疑問(知識)関連・作業内容を元に項目ごとに重要な内容をまとめてみました。
項目ごとにチェックすることで知識がつくので、これから先冷却水が元で失敗するリスクを減らすことにもつながります。