冷却水の補充後にはエア抜きが必要って聞くけど、どう言った作業なんだろ。やり方とか知っておきたいな。
このような事をたまに聞くことがあります。
一般的に冷却水と言えばラジエーター〜エンジン間を行き来する上で熱を下げて冷却する効果を持つもの。
ただ、冷却水も消耗品なので効果が薄れ
ればその都度交換が必要となります。
ここで交換=古い冷却水抜いて新しいのに入れ
替えるだけでしょ?と思われがちですが…
冷却水を入れ替えればいいと言うだけではありません。
入れ替えたあとは【エア抜き】という作業が
必要になるため注意する必要があります。
今回はそんなエア抜きについてのやり方を順を追ってお伝えしていきます。
※そもそもエア抜きについてよくわかっていないという方は先に以下記事を読んでおくとわかりやすいです。
冷却水のエア抜き手順
それではエア抜き作業について
手順を見ていきましょう。
今回はインプレッサを使って作業をするので、
エア抜き作業は加圧タンク側で行います。
加圧タンク側のキャップを外す
通常ならラジエーター側にセットしますが、
インプレッサのように2か所あるタイプもあります。
こんな時ってどうすればいいの?
2つある場合は加圧タンク側(ラジエーターでない方)に取り付けるといいね。
※インプレッサの場合は加圧タンク側に取り付けます。
セットする場合は加圧タンク側の
キャップを外して取り付けます。
加圧タンクにエア抜き用の道具をセットする
加圧タンクにエア抜き用の道具をセットしていきましょう。
セットする物は専用の物でもいいですが、
今回はペットボトルで自作したものを使います。
自作の方法については【【自作】クーラント(冷却水)のエア抜きに使うペットボトルタンクの作り方】を参考にしてみてください。
エンジンをかける
準備が出来たらエンジンをかけましょう。
エア抜き用の道具をセットした状態で冷却水(クーラント)を注ぐ
エア抜き用の道具をセットした状態で
冷却水を注いでいきましょう。
エンジン始動中はエアが抜けきるまで常に減り続けるので、その都度入れ続ける必要があります。
同時進行でヒーターを全開にしてエア抜き終了まで作業する
エア抜きをしながら、同時進行でヒーター全開に
しておくと作業が早く終わります。
ちなみにエア抜きが終わる目安ってどうやって判断するの?
電動ファンの回る回数で判断するとわかりやすいね。
軽自動車なら2回ファンが回った程度でエアが抜けます。
普通車でも3~4回程度。抜けにくいエンジンならそれ以上です。
※ちなみに今回使用したインプレッサ(水平対向エンジン)に関しては8回ほどで抜け切りました。
車によって個人差があるので、
その時に応じて対処しましょう。
エア抜き後にやる作業について
最後になりますが、エア抜き後にやる
作業について見ていきましょう。
エンジンを切った状態で冷却水の量を確認
まずやるべきことは、エンジンを切った
状態で冷却水の量を確認する事です。
画像のように満タン近くまで冷却水が
残っていれば問題ありません。
逆に半分ほど減っている場合には補充しましょう。
走行しながら水温を様子見する
タンク内の冷却水が問題なければ、
走行中の水温を確認してみましょう。
水温がだいたい92~95℃前後で下がれば正常です。
この時、水温が下がらずに上昇するだけならエア抜きが不十分になります。
それでも走行を続けると?
オーバーヒートを起こしてエンジンが焼き付く原因になるね。
そのため、水温が上がり続ける場合は無理な走行はせず、早めのエア抜きを再度しましょう。
このようにエア抜き後に対策をすることで、
その後の危険な症状を防ぐ結果にもなります。
なのでエア抜きをしただけで終わらせるのではなく、その後の対策までしっかりやりましょう。
正しい方法を理解して作業を心がけよう!
以上、冷却水の補充(交換)後にやるエア抜きの方法と手順を解説しました。
今回の記事のおさらいです。
加圧タンクにエア抜き用の道具をセットする
エンジンをかける
エア抜き用の道具をセットした状態で冷却水(クーラント)を注ぐ
同時進行でヒーターを全開にしてエア抜き終了まで作業する
走行しながら水温を様子見する
当記事でもわかる通り、エア抜きは車を
安全に走行させる上で必要不可欠な作業です。
エア抜きをしない事で、水温異常上昇(オーバーヒート)⇒エンジンブローと症状が起きます。
エンジンブローともなればオーバーホールが必須となり修理費が数十万にもなるので、故障を防ぐためにも正しいエア抜きを心がけましょう。
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