
電工ペンチには様々な機能があるって聞くけど本当?どんな端子に使えるの?自分でも知識を付けたいので詳細を知りたい
こういった疑問にお答えします。
まずこの記事を書いている私は、

元自動車整備士。趣味のカスタムとして合計で10年以上車関係に携わってきました。
その中で、学んだ経験や実体験を
元に紹介しています。
✅電工ペンチの4つの機能
✅電工ペンチで使える端子の種類
内容としては初心者の方でも分かりやすく
解説しています。
よくある
『整備士でないと分からないんでしょ?』と
いう事はないので安心してください。
なのでサクっと記事を読んで、その後は正しい知識と作業を継続して、少しずつカスタムの幅を広げていきましょう。
まず初めに電工ペンチとは?意外と知らない4つの機能
基本は端子をかしめる事
電工ペンチは、電装部品を取り付ける際に
便利な道具です。
一般的な使用方法としては、
端子類のかしめがあります。
端子類にはギボシ端子やクワガタ端子など
種類が様々で、
このかしめる工程によりはんだを使わずに
配線同士を接続する事が出来ます!
また、端子類をかしめる以外にも
②端子を圧着することが出来る
③被覆を剥く事ができる
3つの機能をそろえています。
カッター部分で配線をカットすることできる
2つ目の機能としてカッター部で配線をカットできることです。
CUTと記載のある個所に配線を挟み込むことで、
画像のように配線をカットできます。
簡単に言えばニッパーの機能があると言えばわかりやすいですね。
ニッパーの基本性能は、配線やプラスチックなど。特定の物を切る為の道具です。
電工ペンチも同じで、配線カットに特化した機能です。
圧着することが出来る
3つ目は圧着できる機能です。
赤丸部分を使用する事で、
土管状の圧着端子や
丸形の圧着端子を圧着出来ます。
ギボシ端子を使わずに配線同士を
圧着で固定したい方におすすめです!
被覆を剥く事ができる
4つ目は被覆を剥くことができる機能です。
一番下のくぼみの部分を使用する事で、
ワイヤーストリッパーとしての機能をもちます。
配線をカットせずに、被覆だけ剥きたい
場合に簡単に剥くことができます。
最初にもご説明した、端子をかしめる機能を
合わせた計4つの機能を持ち合わせています。
かしめる機能については知っている方も
多いかと思いますが…
意外にも機能が4つもあるので、
使い方によってはこれ1つで
様々な作業ができます!
電工ペンチに使用出来る端子の種類
そんな便利な電工ペンチには、
以下の種類の端子が使用可能です!
ギボシ端子
1つ目はギボシ端子です。
ギボシ端子とは、オス型とメス型の
端子の組み合わせで、
端子間をつなぐ事で電源の確保ができます。
電装品を取り付ける際に便利なもので、
使わない場合は脱着する事ができます。
さらに詳しい詳細については、【【初心者向け】エーモンギボシ端子の基本構造と作業で使える端子の種類】で解説しているので合わせて参考にしてみてください。

クワガタ端子
2つ目はクワガタ端子です。
アースポイント又はプラスへの
接続に使われます。
端子先端が開き、純正のネジを少しゆるめて
すべり込ませるという付け方ができます。
配線コードへの圧着方法はギボシ端子
とほぼ同じです。
※ネジとサイズが合っていないと
ぬけやすいのと、
0.2スケアの細線には使えませんので
注意しましょう。
脱着する際にも、ネジやボルトを
緩めるだけで済むので
ボディアースに落とす際に人気です。
さらに詳しい詳細については、【【初心者向け】エーモンクワガタ端子の基本構造と作業で使える端子の種類】で解説しているので合わせて参考にしてみてください。

丸形端子
3つ目は丸形端子です。
クワガタ端子同様にアースポイント又はプラスへの接続に使われます。
クワ型端子とは違い、横からすべり込ませる事は
出来ませんが、
抜ける心配もないのが丸型端子です。
丸型端子の使用として推奨しているのは、
バッテリープラスターミナルに
直接配線をつなぐ場面です。
ただし、バッテリーのプラスから直接電源を
取ることはほとんどないので、
丸型端子の使用頻度は低いです。
対応配線などはクワ型端子と同じです。
クワガタ・丸形端子がオススメな方は、
ボディーアースまたは
バッテリーのプラスを取りたい方です!
さらに詳しい詳細については、【【初心者向け】エーモン丸型端子の基本構造と作業で使える端子の種類】で解説しているので合わせて参考にしてみてください。

平型端子
4つ目は平型端子です。
平型端子は平べったい形の端子で、ギボシ端子のようにオス・メス形状を組み合わせて接続します。
平らな方がオスで挟み込む方が
メスになっています。
通常の配線ではあまり使いませんが、
つなぎたい相手側が平型端子メス型に
なっているという場面で必要になります。
例えばスピーカーや一部のスイッチ類などが
平形端子オス型になっているので、
そういうときは配線側にメス端子を
付けてつなぎます!
圧着端子
5つ目は圧着端子です。
圧着端子は、1個の土管状の端子に左右から
配線コードを差し込んで圧着するものです。
接続後の脱着は行えませんが、配線同士
をつなぎたいだけならこれでOKです。
接合部分がコンパクトにまとまる
のも利点ですね。
使用できるのは0.25スケア以上ですが、
0.2スケアの細線でも芯線部を
折り返せば圧着可能です。
0.5スケア線と0.2スケア線の
接続にも使えます。
脱着が出来なくてもいいならおすすめと言えるでしょう!
電工ペンチの使い方
このように、電工ペンチには様々な機能や
取り付けできる端子があります。
機能やどんなものに使用出来るのかは
理解できたかと思いますので、
次は電工ペンチの
使用方法についてご紹介します。
今回はギボシ端子を例にかしめ方を紹介します。
配線の被膜を剥く
まずワイヤーストリッパー部分を使い、
ギボシ端子をつける配線の被覆をはずします。
左側のAWG表記は配線コードの
規格の種類で、
右側のsq表記は配線コードの
サイズを表します。
つまり配線が0.5sqだった場合は
0.5の穴に通せばいい訳です!
配線コードを穴で挟んで被覆だけ引っこ抜く
被膜を剥くことが出来たら、
内部の芯線(電気が通る道)をよじって
まとめておきます。
こうする事で端子をはめ込む際に
スムーズに取り付けができます。
端子をかしめる
端子にはめ込む事が出来たら、
画像のようにセットしましょう!
手前のツメは被膜に。
奥のツメは被膜を剥いた配線の上から。
かしめる事で接触不良を防止する
事ができます!
きれいに固定するコツは、
初めに軽く圧着し
1ランク下の穴でもう1度
圧着することです。
スリーブをかぶせて完成
最後かしめ後に上からスリーブを
かぶせます。
その後配線を引っ張っても
抜けないようなら大丈夫です。
これなら初心者でも簡単にできる
のではないでしょうか?
作業自体もここまでやって15分
かからないくらいです。
もちろん慣れてくれば5分ほどで
出来るようになりますが、
初めのうちは正しい手順を実践して
覚えていけばいいです。
正しく使って電装部品を安全に取り付けよう!
以上、電工ペンチについて紹介しました。
今回の記事のおさらいです。
電工ペンチには
②端子を圧着することが出来る
③被覆を剥く事ができる
④かしめる事ができる
④つの機能があります。
正しく使用出来れば、
・端子を取り付けたのにすぐ抜ける
といった原因を作る事無く安全に
取り付ける事ができます。
接触不良やすぐ抜けるといった事は
正しい方法を知らない方や、
適当に取り付けている方にありがちな事です。
今でこそ正しい使い方ができていますが、
かく言う私も初めて使用した時は
同じ現象によくなっていました…
早めに気づくことが出来れば
問題はないのですが、
気づかずにプラスとマイナス同士が
接触してしまった日にはもう
悲惨な事になりますね…
ですので、電工ペンチの使い方に
不安のある方は、
この機会に正しい方法を
身につけてください!
電工ペンチの基本性能についてはこれでバッチリです!
次は、実際に電工ペンチを使った
かしめ方を確認してみましょう。