ガソリンスタンドや車屋さんで『窒素ガスの充填どうですか。』と言われたことはありませんか?
一般的にはタイヤの空気を保つ方法と
して酸素による空気圧調整がありますが…
それとは別に窒素ガスによる充填があります。
一部では
・あまり意味がない。
・効果ってあるの?
ともいわれるものですが、実際の所どうなの?と言うのが今回の内容です。
記事では
✅充填する利点やデメリット
✅どんな人におすすめなのか
それぞれ順を追って解説していきます。
記事を最後まで読むことで知識を得る事はもちろん。これから先窒素ガスの充填をするかどうかのきっかけを作る事ができるので参考にしてみてください。
そもそも窒素ガスって何なの?
窒素ガスは、無味・無臭・無色の不活性ガスになります。
窒素ガスは窒素の分子が酸素よりも大きい事で、空気圧が保たれる。燃えにくいなどの性質から航空機のタイヤにも多く使用されています。
窒素ガスを車のタイヤに充填する利点
続いて窒素ガスを車のタイヤに
充填する利点について。
車屋さんなどでも点検の際におすすめされた方もいると思いますが、おすすめされるのには必ず意味があり…
充填する事で以下の利点を得られます。
空気圧が低下しにくい
1つ目は空気圧が低下しにくい事。
通常空気圧と言えば、一度充填してバルブ
キャップを締めると空気が減らないと思われがちですが…
たとえキャップがしてあっても、
1ヵ月程度で数%程度抜けるのが一般的です。
そのため、防ぐ名目として月に
一度は充填が必要になる訳ですが…
窒素ガスに切り替える事で、空気圧が低下しにくい特性を利用して空気圧の調整時期を伸ばすことができます。
ホイールが酸化しにくい
2つ目はホイールが酸化しにくい事。
一般的に空気中には酸素と水分が含まれています。単体同士ではさほど効果はありませんが、酸素+水分が金属(例えばホイール)と触れ合う事で化学反応が起こります。
化学反応が起こると錆を発生させる原因になるので、徐々にホイールを錆化させる要因を作ります。
ただ、酸素ガス⇒窒素ガスに切り替えればホイールが酸化しにくいという特性を得る事ができます。
理由はタイヤ内の水分や酸素がほぼなくなるため。
通常の酸素ガスであれば酸素に加えて
水分が混入してしまうのが必然ですが…
温度変化の影響を受けにくい
3つ目は温度変化の影響を受けにくいこと。
通常空気圧を充填すると、酸素とは別に大気中の
水分もタイヤ内部に混入するのが一般的です。
すると内部では、温度が上がる事で熱による膨張
収縮が起こり空気圧が変動しやすい状態を作ります。
逆に窒素ガスには水分がほとんど含まれない事で、温度変化の影響を受けにくく症状を最小限に抑えられます。
ここまでの利点をまとめると
・ホイールが酸化しにくい
・温度変化の影響を受けにくい
という③つの効果を得られます。
窒素ガスを勧められるのには何かしらの意味があるので、窒素ガスを検討中の方は入れ替えてみるのも一つの手です。
ただし利点だけではない?窒素ガスに替える事のデメリットとは?
このように
・ホイールが酸化しにくい
・温度変化の影響を受けにくい
などの利点を得る事ができますが…
もちろんその逆でデメリットもいくつか
あるので合わせて確認してみましょう。
窒素ガスの補充が必要なくなる訳ではない
まず窒素ガスの補充が必要なくなる訳ではないと言う事。
確かに酸素から窒素に切り替える事で
【空気圧が低下しにくい】症状を防げますが…
あくまで空気圧が低下しにくいだけなので、通常よりは長く保てても2~3ヵ月に一度は充填が必要となります。
充填にはお金がかかる場合も
また、充填にはお金がかかる場合もあるので注意が必要です。
通常の空気圧調整であれば無料で充填
してくれることがほとんどですが…
窒素ガスに関しては、元々入っている酸素を一度抜いた後に充填する必要がある為費用が掛かるという訳です。
元々の酸素を入れたまま窒素充填って出来ないのかな?
出来ないことはないけど、酸素と窒素が交じり合う事になるから効果自体が薄れてしまうんだよね。
そのため、窒素ガスを入れる場合には混ぜて入れるのではなく窒素ガスだけになるように充填するようにしましょう。
窒素ガスの充填はこんな方におすすめ!
最後は窒素ガスの充填はどんな人に
おすすめなのかについて。
人によっては良し悪しがあるので、
参考として覚えておきましょう。
頻繁に空気圧調整ができない方
1つ目は頻繁に空気圧調整ができない方です。
上記の方でも述べたように、一般的な空気圧はたとえキャップがしてあっても1ヵ月程度で数%程度抜けるのが一般的です。
抜けると当然タイヤの転がり抵抗にも影響する為、燃費の悪化にもなりかねません。また、空気が抜け続ければパンクの原因になる危険もあります。
そのため、通常は定期的に空気圧を点検する必要がある訳ですが…
仕事が多忙の方などにとっては頻繁に
空気圧調整をすることも困難と言えるでしょう。
そこで窒素ガスの出番です。
もちろん補充が必要な事に変わりはりませんが…
調整頻度を2~3ヵ月程度に延ばすことができます。
高速道路の利用が多い方
また、高速道路の利用が多い方にもおすすめと言えます。
高速道路と言えばスピード領域が高いのが一般的。
一般道に比べてスピード領域が高くなると、
当然タイヤへの負担も大きくなります。
特に空気圧の状態によってはパンクやバーストの原因になる危険も。
そこで窒素ガスに替える事で、負荷時でも
空気圧の低下を抑えて走行を続けることができます。
記事のまとめ
以上窒素ガスについて解説しました。
今期の記事のおさらいです。
ホイールが酸化しにくい
温度変化の影響を受けにくい
充填にはお金がかかる場合も
高速道路の利用が多い方
記事でもわかるように窒素ガスは無味・無臭・無色の不活性ガスになります。
一般的な空気圧から窒素ガスに替える事で、
空気圧の低下や温度変化の影響を受けにくくなります。
もちろん補充が必要なくなるわけではありませんが、点検を2~3か月に伸ばして空気圧を一定に保つことができます。
これから先、窒素の充填を検討している方は状況に合わせて使い分けてみましょう。