ヒューズ切れを直したいのに新しく差し替えてもまたすぐ切れるんだけど。
こういった悩みはありませんか?
特に慣れていない初心者にありがちなことで、この記事を見てる方の中にも現在同じ症状で悩んでいる方もいるでしょう。
だからといって、また新しいヒューズに
差し替えるのはやめましょう。
正直『何となく』で差し替えてもいつか
切れなくなると言ったことはありません。
根本的な原因を解決しないと
同じことの繰り返しです。
自分では『これだ!』と思っていても、間違った
考えのままでは無駄な時間が過ぎるだけです。
切れた状態で時間が経てば配線にも影響
するため正しい対処が必要となります。
今回の記事では、『なぜまた切れるのか』『どうすれば解決するのか』そんな方向けに順を追って詳しく解説していきます。
ヒューズがよくわからない方は、先に以下のヒューズに関する仕組みから確認しておくとおすすめです。
車のヒューズが突然切れてしまう原因
車をカスタムしていると、『突然ヒューズが切れた』などの話をよく聞きます。
特に初心者の方に多く原因がわからず
気づいたら切れていたなど。
正直『これって大丈夫なの?』と疑問に思う時ってありますよね?
今回は、そんな疑問を解決すべく
詳しく解説していきます。
まず原因として考えられるのは以下2つ。
・電装系の配線の分岐に問題がある
作業中のショートが原因
1つ目は作業中のショートが原因の場合です。
ショートって何?
ショートはプラスとマイナスが触れてしまった際に、『バチッ』と火花が散ることだね。
ショートの内容として以下の例があります。
・ラチェットなどの工具が当たった場合
・車内の配線の被膜が破れた場合
工具側はどちらもマイナスと同じ状態になっている訳ですね。
そのためプラスとマイナスが触れると
極性が違うのでショートの原因になります。
また、配線の被膜が破れる事で
ショートとなります。
被膜が破れる=ボディと接触してショート
被膜が破れる事で内部の銅線と車の
ボディアースなどが接触してしまいます。
よくあるのがギボシのかしめが緩くて
振動で抜けてしまう。
振動で抜けた配線は被膜がむき出し状態になるので、車体の金属部分またはマイナス線側に触れてショートしてしまいます。
電装系の配線の分岐に問題がある
2つ目として電装系の配線の分岐に問題がある場合があります。
配線の分岐をしたところまではいいものの…
分岐をしすぎて電気の容量を超えることで
過電流が起きて代わりにヒューズが切れる。
たとえばよくあるのが配線コネクターを使った分岐。
配線コネクターは挟むだけで電気の確保が出来ることから、同じ電源からいくつも分岐をする方も中にはいるでしょう。
ですが、配線にも限度があるのでやりすぎればヒューズが飛ぶ原因を作ります。
そのためショートだけでなく分岐にも注意しておく必要があります。
ヒューズが切れた時の対処法
ここからはヒューズが切れた時の対処法について。
もし実際に切れてしまった場合、
以下2つの事に注意して交換をしましょう。
・ヒューズ形状やアンペア数を合わせる
切れた原因を探る
1つ目の対処方法は切れた原因を探る事です。
一番大事な事です。
何が原因で切れてしまったのかを明確にしないと、ヒューズを差し替えたところですぐに切れて無駄になってしまいます。
なので切れた際には必ず原因から探りましょう。
原因の探り方は切れたヒューズのアンペア数を元に、どの電気の時に切れたものなのかを検電テスターを使いながら探すことです。
テスターの使い方がよくわからない方は先に以下記事を読んでおくとおすすめです。
たとえば例として以下でフォグランプのヒューズが切れた場合で解説しましょう。
例)フォグランプのヒューズが切れたと仮定する。
①まずやることは切れたヒューズのアンペア数を知ることです。ヒューズにはそれぞれ10A・15A・20Aがあるので、どのタイミングで点灯するかを明確にすることが大切です。
キーをACC位置で流れる電源
イルミ電源=15A (青)
スモールランプONで流れる電源
常時電源=20A(黄色)
常に流れる電源
②次にどの電気の時に切れたものなのかを明確にする。
フォグランプが点灯するのは
スモールランプをONにしたとき。
スモールランプ=イルミ電源となるので、
フォグランプのヒューズは15A(青)となります。
まとめると、
・スモール=イルミ電源
・イルミ電源=15A
なのでこの場合に実践することは、イルミ電源~
フォグランプまでの経路の電気を確認すること。
ヒューズが飛ぶという事は、断線が元で異極性の
電気に触れてショートしている場合が多いです。
そのため、その部分を修復する
ことで解決できます。
ヒューズ形状やアンペア数を合わせる
2つ目の対処方法がヒューズ形状やアンペア数を合わせることです。
原因を解明する事ができたら
ヒューズを交換しましょう。
ここで大事なのは形状はもちろんですが、
アンペア数を合わせる事です。
例えば
・15Aのヒューズが飛んだときには15Aに交換。
と言うように同じ数字のヒューズに交換しましょう。
というのも、間違ったヒューズに差し替えると配線にも負担がかかってしまうためです。
配線に負担がかかると配線は熱くなり、
配線が燃えたりショートの原因にもなります。
たとえば、15Aヒューズなのに
10Aヒューズをさしてしまう。
逆に15Aヒューズなのに
20Aヒューズをさしてしまうことです。
大きいぶんには大丈夫でしょう?
実はアンペア数が大きければいいという訳ではないんだよね。
許容量が元々のアンペア数に合わせてあるので、
間違ったヒューズをさしこむことで取り返しの
つかない事態にもなりかねません。
ですので実際に交換する際には正しいか
どうかをまず確認してから交換しましょう。
やり方がわからない方は、以下でヒューズ交換の流れをまとめているので参考にしてみてください。
ヒューズ切れを起こさない為にできる対策
ここでは
ヒューズ切れは起こしたくないけどどうすればいいんだろ。
こんな方向けに対策を2つお伝えします。
・電装品を無理に増やさない
日頃から点検をする
1つ目は日頃から点検をする事ですね。
毎日でなくていいので、時間がある時に
時々ヒューズの点検をしましょう。
点検のやり方は様々ですが、
・検電テスターで電気の導通を確認
2つの方法で確認する事が出来ます!
ヒューズを取り外して確認
ヒューズクリップやペンチなどを
使ってヒューズを抜き取ります。
ヒューズクリップ自体は楽天などで購入可能なので、1つ持っておくと簡単に点検が出来ます。
使い方は簡単で、つまむと口が開く。離すと口が閉じる
点検をすることで、『断線』『ショート』
ヒューズが切れそうな原因を見つける事ができます。
検電テスターで電気の導通を確認
電気の導通の確認は、画像のように
金属部分にテスターをあてて点検します。
検電テスターを使用すれば抜いて確認する必要がないので、1分かからずに点検が出来るでしょう。
電装品を無理に増やさない
2つ目は電装品を無理に増やさない事です。
ヒューズにも許容量と呼ばれる
容量が決まっています。
許容量は、そのヒューズに最大〇〇まで
ためることができる容量の事です。
たとえば、最大30Aまで電気をためる
ことができるヒューズがあるとしましょう。
当然電装品が少なければ支障はありませんが…
ヒューズが飛ぶとどうなるのか?
答えは簡単。ヒューズとしての機能が果たせなくなるため、過電流が流れれば即電装品は壊れます。
そのために、無理に電装品を増やさず自分の車の電気の限界を知っておくと防止対策ができます。
原因を理解してヒューズ切れを防止しよう!
以上、ヒューズの切れる原因や対処方法についてご紹介させていただきました。
この記事のおさらいです。
・電装系の配線の分岐に問題がある
②ヒューズ形状やアンペア数を合わせる
・電装品を無理に増やさない
本来ヒューズとは電装部品を守る役割があり、
電装品に異常が起きた場合に代わりに切れます。
切れた場合には交換すれば済みますが…
しかし、今回のように正しい方法を身に着ける事で、今後のトラブル回避に役立つ知識が身につきます。
対処もそこまで難しくないので、実際にヒューズが切れた場合には記事を参考に原因を特定して解決しましょう。