車のフェード現象・ベーパーロック現象の違いと緊急時の対処法・トラブルを防ぐ対策を解説!

車に関する悩みや解決方法
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フェード現象・べーパーロック現象の違いが知りたいんだけど。何が違うの?対処方法や対策は?

このような悩みはありませんか?

通常フェード現象・べーパーロック現象と言えば、ブレーキに関するトラブルの一つ。

どちらも車を運転するなら必ず知っておいて欲しい現象ですが…そもそも車を運転するだけで詳しくない人からすれば、違いってなんや?となりますよね。

ですが今回の記事を読むことで、フェード現象・ベーパーロック現象の違いだけでなく危険性や緊急時の対処方法。防ぐ対策まで知る事ができます。

一見すると関わりのないように思えますが、同じ車に長く乗っていると状態次第では誰にでも起こりうる可能性があるので、この機会の覚えてみてください。

この記事がおすすめな人
✅フェード現象・ベーパーロック現象とは
✅2つは何が違うのか
✅緊急時の対処方法は
✅防ぐにはどうすればいいのか
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そもそもフェード・ベーパーロック現象とは

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そもそもフェード現象・ベーパーロック現象っていまいちよくわかってないんだけど。

こんな方向けに、まずはどういった現象なのか簡単にお伝えします。

フェード現象

フェード現象は、ブレーキパッドの異常過熱。

つまりはパッドが熱を持ちすぎることによって、ローターとパッドの間に【ガス】が発生。ガスの発生によって摩擦力が低下する事でブレーキが利きにくくなる現象

【ブレーキパッド】
ローターの左右に取り付けられたパーツで、ブレーキを踏んだ際にパッドでローターを挟み込むことで摩擦が発生して車を減速・停止させることができる。
【ブレーキローター】

ブレーキパッドに挟み込まれることで、摩擦が発生して車を減速・停止させる円盤状の部品。

よくあるのは長い下り坂などでブレーキ(フットブレーキ)を多用する事で、パッドが熱を持ちすぎる⇒間にガスが発生⇒摩擦力が低下して効きが悪くなる⇒フェード現象が起きる

ベーパーロック現象

ベーパーロック現象は、ブレーキオイルが過熱。つまりは熱を持ちすぎる事で、途中の経路で【気泡】が発生してブレーキが利かなくなる現象をいいます。

本来であればブレーキを踏む⇒踏み込んだ力をオイルの圧力に変える⇒パッドがローターを押し付ける⇒摩擦力によって減速や停止の補助をする。

【ブレーキオイル】
正式にはブレーキフルードのことを指し、ブレーキ(フットブレーキ)を踏んだ際の力をオイルの圧力に変えてブレーキパッドを押し付ける仕組みを支えているオイル。

よくあるのはフェード現象同様に長い下り坂などでブレーキ(フットブレーキ)を多用する事。多用する事でフルードが過熱。気泡の発生により力をうまく伝えられなくなるので効きが悪くなるという訳です。

2つの現象は何が違う?

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ここからはフェード現象・ベーパーロック
現象の違いについて見ていきましょう。

ブレーキが効かなくなる点では同じだが…

まず、フェード現象・ベーパーロック現象どちらもブレーキが効かなくなる点では同じです。

長い下り坂などでブレーキを多用しすぎる事で
熱を持ちすぎる影響で効かなくなる。

2つの起こる原因に違いがある

ただブレーキが効かなくなる点が同じだけで、
起こる原因については異なります。

例えば

【フェード現象】
ブレーキの使いすぎでブレーキパッドが高熱になり、摩擦材の熱分解で発生したガス膜がブレーキローターの間にはさまることで摩擦力が減少してブレーキの効きが悪くなるのがフェード現象。
【べーパロック現象】
ブレーキの使いすぎで液体(ブレーキフルード)が加熱され、生じた泡により液体の流動や圧力の伝達が阻害される現象がべーパーロック現象。

と言うようにそれぞれ異なります。

つまり、摩擦力が減少するのか。泡(気泡)が元で効きが悪くなるのかの違いという訳です。

突然起きた場合の緊急時の対処

フェード現象・ベーパーロック現象が突然起きてどうすればいいのかわからない。

こうならないために、もし起きてしまった際の対処法についてお伝えします。

エンジンブレーキを活用して速度を徐々に落とす

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まず、エンジンブレーキを活用して速度を徐々に落とすことから始めます。

そのままではブレーキが効かない。かと言って、何もしないと速度は落ちない。そんな時に役立つのがエンジンブレーキです。

エンジンブレーキは、エンジンの抵抗を利用して
減速する方法なのでブレーキ自体に影響はありません。

やり方自体も難しくなく

・AT車なら2レンジに落とす
・MTなら現在のギアから下のギアに落とすだけ

やり方がわからない方は、【AT/MT車のエンジンブレーキのやり方】でまとめているので参考にしてみてください。

【実践で使える】AT/MT車のエンジンブレーキのやり方手順
この記事では、AT/MT車で使えるエンジンブレーキのやり方について解説しています。記事を最後まで読むことで、これからの実践で役立てる事ができます。

状況に応じてパーキングブレーキを活用する

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エンジンブレーキ以外にも状況に応じて
パーキングブレーキを活用するのもおすすめ。

・レバー式パーキングブレーキ
・足踏み式パーキングブレーキ
・電動式パーキングブレーキ
・ステッキ式サイドブレーキ

画像は足踏み式パーキングブレーキですが、
車種によって種類があるのでうまく使い分けましょう。

エンジンブレーキで減速しつつ、パーキングブレーキで安全な場所まで減速しながら移動。

安全な場所に停車して冷却

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安全な場所(ない場合は緊急で路肩でも可)に移動できたら、冷却するためにエンジンを切ってしばらく様子見をしましょう。

これってどのくらい様子見ればいいの?

状態にもよるけど、最低でも60分(1時間)以上は様子見た方がいいね。

症状が改善しない場合はレッカー移動

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この時、ブレーキが復活すれば再度走行ができますが…

もし戻らない。もしくはすぐに再発する場合は危険なので運転を続けるのはやめましょう

下手に運転を続けて事故にでもなれば、取り返しのつかないことになりかねないので症状が改善しない場合はレッカー移動がおすすめです。

レッカーについては保険のサービスを使うのもいいですが、回数制限で利用できない場合はJAFロードサービスを活用するのも一つの手。非会員の場合費用は掛かりますが、会員になっておけば抑えることも可能です。

フェード現象・ベーパーロック現象を起こさないための対策

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最後はフェード現象・ベーパロック現象を
起こさないための対策を以下でお伝えします。

ブレーキは踏みすぎない

1つ目はブレーキは踏みすぎないこと。

そもそもの問題は、ブレーキの多用による
熱膨張が原因で起こること

熱膨張が起きる事で効きが悪くなる要因となる。

そのため、できる限りブレーキの多用を
しないことで防ぐ対策ができます。

エンジンブレーキとの併用を心がける

2つ目はエンジンブレーキとの併用を心がける事。

1つ目でブレーキを踏みすぎないでと言いましたが、長い下り坂など。どうしても踏まないといけない場面も少なくはないでしょう。

ですが、ブレーキの踏みすぎは上記の通り
2つの現象の原因を作る元。

そんな時はエンジンブレーキを活用しましょう。

エンジンブレーキを使うことで、坂道でも
効率よく減速する事ができます。

定期的な点検や必要パーツの交換を

3つ目は定期的な点検や必要なパーツの
交換を心がけること。

特にベーパロック現象に関係のある
ブレーキフルード。

熱によりブレーキフルード内に気泡が出来ることで効きが悪くなる原因を作りますが…

ブレーキフルードの使用期限(交換時期)を過ぎることでも効きが悪くなる原因を作ります。

そのため、点検ついでにブレーキフルードが
汚れていた場合は早めに交換する事をおすすめ
します。

交換目安⇒2年または2万kmごと。

2つの現象の違いや防ぐ方法を理解してこれからに活かそう

以上、フェード現象・ベーパロック現象の違いとそれぞれ防ぐ対策を解説しました。

記事でもわかる通り、フェード現象・ベーパロック現象の違いには摩擦の低下やエア噛みによってブレーキの効きが悪くなることが考えられます。

フェード現象の場合

ブレーキの使いすぎでブレーキパッドが高熱になり、摩擦材の熱分解で発生したガス膜がブレーキローターの間にはさまることで摩擦力が減少してブレーキの効きが悪くなる。

べーパロック現象の場合

ブレーキの使いすぎで液体(ブレーキフルード)が加熱され、生じた泡により液体の流動や圧力の伝達が阻害される現象。

どちらも走行中に起きると事故を起こす元になりかねないので…

もしこれから先車を運転する場合には、違いを知るだけでなく起きた場合でも対処できるようになりましょう。

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