サーモスタットが故障すると車に起こる2つの症状や走行時の危険性!

サーモスタット
この記事は約10分で読めます。

サーモスタットが故障すると危険って聞くけど。実際に故障したまま走行するとどうなるの?対処するにはどうすればいい?

このような事をたまに聞くことがあります。

通常サーモスタットと言えば車にとって
無くてはならないパーツのひとつ。

主にエンジン側に取り付けられていて、

・冷却水温度が高くなると開く
・冷却水温度が低くなると閉じる

といった効果を持つパーツです。

※さらに詳しく見たい方は、サーモスタットは車に必須?役割や仕組みを元にどれほど必要なのかを解説!を参考にしてみてください。

ですが、サーモスタット本体が故障する事で開きっぱなし。もしくは閉じっぱなしになるので、症状次第ではエンジンに大きなダメージを…

なんてことにもなりかねません。

そのため、状態に応じて正しい対処をすることが大切です。

ただ、いきなり正しい対処と言われてもどんなことをすればいいの?となりますよね。

そこで今回の記事では、

サーモスタットが故障すると起こる危険な症状
故障したまま走行を続ける危険性
症状が起きた場合の対処法

それぞれ順を追って解説していきます。

記事を最後まで読む事で、知識を得ることはもちろん。もしこれから先トラブルが起きた場合でも、自分で解決することが出来るので参考にしてみてください。

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サーモスタットが故障すると起こる2つの症状

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上記でも言ったようにサーモスタットは、主に車にとってはなくてはならない部品の1つです。

エンジン内部に装着されており、内部の冷却水の温度を調整しているものです。

もし異常が起きた場合に

・オーバーヒート
・オーバークール

2つの症状をひき起こします。

症状1.オーバーヒート

1つ目はオーバーヒートの症状です。

オーバーヒートは、車の水温が上がりすぎた際に起こってしまう症状です。

主に、夏などの暑い季節に
起こりやすくなります。

たとえば真夏の炎天下では水温が上がりやすく、アクセルを踏むことで負荷がかかりつられて水温上昇が起こります。

詳しくは、【オーバーヒートとは?一度なるとエンジンにどんな影響を与える症状?】にてまとめているので参考にしてみてください。

オーバーヒートとは?一度なるとエンジンにどんな影響を与える症状?
一度は聞いたことのあるオーバーヒート。車にとっての危険な症状のひとつで、放置することでエンジンに悪影響を与えます。慣れた方なら症状から推測が出来ますが、初心者の場合。どんな症状が元で起こるのか疑問に思う方も少なくないでしょう。そこで、今回の記事では当記事では、オーバーヒートの基本症状やエンジンに与える影響について詳しくまとめています。

症状2.オーバークール

2つ目はオーバークールの症状です。

オーバークールは、水温が下がりすぎた際に起こってしまう症状です。

主に、冬などの寒い季節に
起こりやすくなります。

たとえば、冷間時や雪国に行った際に
起こりやすいです。

故障する原因として関係あるのがサーモスタットの役割!

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では何故壊れる事で上記のような
危険な症状が起きてしまうのか?

それは、サーモスタットには本来状況に応じて
温度を調整する役割があるからです。

簡単に言えば【温度調節機】の役割ですね。

温度が高くなるとサーモスタットが開く

温度が高くなる=サーモスタットが開く。

ラジエーターについている電動ファンが

回り水温を下げてくれます。

温度が低くなるとサーモスタットが閉じる

温度が低くなる=サーモスタットが閉じる。

その逆に温度が低い場合には、
サーモスタットが閉じています。

サーモスタットが閉じたり開いたりすることによって、温度を調整していると言う訳ですね。

つまり温度調節機が故障する事で、

・オーバーヒート
・オーバークール

2つの原因になる訳です。



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故障したまま走行を続けると…

そのため、どちらかの症状になった場合、
故障した状態で走行を続けてしまうと

以下のような状態になります。

サーモスタットが開いたままの場合

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常に開いた状態なので温度が上がらなくなる
傾向にあります。

症状からわかる事は

・温度が上がらなくなる
・スムーズな走行が出来なくなる

・エンジン回転が維持できずエンスト

3つの事です。

詳細について症状の順で見ていきましょう。

温度が上がらなくなる

まず初めに起きる事は温度が
上がらなくなる事です。

温度が上がらないのでヒーターが
効かなくなります。

冷間時でも常にクーラー(冷房)が
効いている状態ですね…

たとえダイヤルをヒーターの位置に調整しても、
温度が上がることはありません。

スムーズに走行ができなくなる

次に起こるのはノッキングです。

ノッキングは簡単に言えば、
ガクガクする症状ですね。

たとえば、冷間時にエンジンをかけて
すぐ発進しようとすると、

もたついて発進がうまくいかない
はありませんか?

ノッキングの症状はまさに
それと同じですね!

走行中にノッキングが起こる事で、
走行に異常をきたします。

それが原因で燃費が悪化する事にも
つながるので厄介ですね…

エンジン回転が上がらずエンスト

最後がエンストですね。

サーモスタットが開いたままだと
ノッキングが常に続き、

エンジンが止まってしまいます。

熱い夏なら温度もごまかせますが、
冬の場合はそうもいきません…

もし走行中になってしまった場合には、

スムーズな発進ができなかったりエンストによって後続車に追突される危険性も…

閉じたままの場合

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逆に閉じたままの場合はどうなるのでしょうか?

開いたままの場合と違い、
温度が下がらなくなる。

『温度が下がらなくなるのでいいのでは?』
と思いがちですが…

温度が下がらないという事は、
夏の暑い日でも上がり続ける事になります。

冬の寒い間は水温が上がりずらいので
高くなりすぎなければ走行はできますが、

夏場の場合は危険です!

この状態で走行を続けた場合

・冷却水やエンジンオイルの劣化
・冷却水の漏れ
・水温計が異常を示し水温警告灯が点灯
・ボンネットから煙
・最悪の場合焼き付き

5つの症状をひき起こします。

冷却水やエンジンオイルの劣化

まず初めに起こるのは冷却水や
エンジンオイルの劣化ですね。

走行を続ける毎に元々の性能がおちて
してしまうので、

効果を保てなくなり劣化します。

冷却水の漏れ

その結果として、次に冷却水が漏れます。

熱がかかる事で、冷却水が流れる
ホースが耐えられなくなるのが原因ですね。

冷却水のホースは基本
ゴムを使用しているので、

熱に弱く裂けやすい特徴があります。

水温計が異常を示し水温警告灯が点灯

冷却水が漏れて水温上昇が止まらなくなると、
異常として警告灯が点灯します。

水温警告灯は、水温が異常を起こした際に
点灯する警告灯なので、

走行中でも放置した結果で起こります。

ボンネットから煙

それと同時に、ボンネットから
煙が出てしまいます。

こうなってしまうと、冷却水が沸騰して
しまっている合図なので危険な状態です。

わからない方はやかんで想像していただくと
わかりやすいかと思います。

やかんにお湯を注いで火をかけて
しばらく待つと、

気泡ができてボコボコ音を出しながら
沸騰しますよね?

自動車の冷却水も同じで水温が100℃を超えてしまうと、

沸騰してしまいボンネットから煙を
吹くわけですね…

最悪の場合焼き付き

この状態が続いてしまうと焼き付きを起こします。

焼き付き=エンジンが壊れる事です。

焼き付きを起こすと、エンジンを壊してしまい数十万の修理費になる事も…

つまりは

・故障して開いたまま
・閉じたまま

どちらの症状になっても
危険になる訳です。

なので、交換時期もしくは
症状が軽いうちに交換する事が重要です!

症状が起きた時に実践できる対処方法!

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症状が軽いうちに交換すれば症状を
防げるわけですが…

では、実際に症状が起きた場合
どのような対処が最適なのでしょうか?

順を追って詳しく見ていきましょう。

サーモスタットが開いたままの場合

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サーモスタットが開いたままと言うことは、常に温度が下がり続けることになります。

温度が下がる=水温が上がらない

こうなるため、走行中に起きる場合は
それに見合った対処をする必要があります!

たとえば、アクセルを踏み込む方法

この方法は、エンジンに負荷をかけることで、
水温を無理やり上げることができます。

おすすめするポイントとしては、
空ぶかしのように適度に踏むことです!

冷えた状態で上がらない時でも、一時的に水温を上げることで走行が可能となります。

その後、様子をみつつ

・帰宅できそうなら帰宅する
・無理そうなら車屋やJAFに依頼する

その時の状態によってどちらかの
選択を試みることが最適な対処法となります。

サーモスタットが閉じたままの場合

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逆に、サーモスタットが閉じたまま。

この場合は、水温が上がり続ける
原因になります。

サーモスタットが閉じる=常に温度が上がり続ける。

こうなるため、走行中に起きる場合は
それに見合った対処をする必要があります!

サーモスタットが閉じる場合は、
路肩に停めてエンジンを冷やすことが最適です。

この方法は、エンジンに負荷をかけず冷ますことで、水温が上がるのを防ぐことができます。

下がらない状態でも、一時的に水温を下げる
ことで走行が可能となります。

その後、様子をみつつ

・帰宅できそうなら帰宅する
・無理そうなら車屋やJAFに依頼する

その時の状態によってどちらかの
選択を試みることが最適な対処法となります。



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症状を起こさないためにできる対策!

以上が対処方法となりますが、それに合わせて事前に実践できる対策も加えて紹介します。

この対策を実践するかどうかで、これからのカーライフが大きく変わります。

なので、安全に走行するためにも知っておいて損はないでしょう。

では、対策についてみていきましょう。

交換時期で定期的に取り換える

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1つ目は交換時期で交換をすることです。

基本的には10年10万キロを目安
交換が推奨されています。

サーモスタットも消耗部品なので、
時期で交換をすることで

トラブルなくカーライフを楽しむ
ことができます。

症状が出始めた初期のうちに交換

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2つ目は症状が出始めた初期の状態です。

サーモスタットは、走行とともに症状が悪化してしまうので、できるだけ早く交換をすることで対策が出来ます!

ただし、私から言わせてもらうと症状が出てからでは遅いので、少し早い8万キロほどで交換することをおすすめします。

というのも、目安は10万キロですが…

人によっては車は走行状態で
劣化具合が大きく変わる為です。

たとえば、普段からの走行が多い方なら乗る頻度でガタが来るので劣化しやすくなる。

逆に、乗る頻度が少なければ同じ距離になっても
車に負荷がかからないので、

劣化は少なくなります。

というように人によって大きく変わるので、
できるだけ早めの

8万キロほどが最適と言えます!

症状に合った正しい対処をして車のトラブルを回避しよう!

以上、サーモスタットが故障すると車に起こる2つの症状や走行時の危険性を解説しました。

今回の記事のおさらいです。

サーモスタットが故障すると起こる2つの症状
・オーバーヒート
・オーバークール

【故障したまま走行を続けると…】

サーモスタットが開いたままの場合
・温度が上がらなくなる
・スムーズな走行が出来なくなる

・エンジン回転が維持できずエンスト
閉じたままの状態
・冷却水やエンジンオイルの劣化
・冷却水の漏れ
・水温計が異常を示し水温警告灯が点灯
・ボンネットから煙
・最悪の場合焼き付き
症状を起こさないためにできる対策!
・交換時期で交換をする
・症状が出始めた初期のうちに交換

今回紹介した症状は、車を運転している人なら
誰でもなる症状です!

今は何ともなくとも、距離が進むにつれ
劣化で起こる事になります。

しかし、今回のように正しい知識をつける事で、今後のカーライフに役立つ情報が身につきます。

ですので、今回の内容を忘れず是非実際に
起きた時には思い出して作業に役立ててみてください!

また、事前にできる対策を実践してトラブルなく走行できるように心がけましょう。

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