ギボシ端子をかしめてみたいんだけど。難しそうだな。自分でもできるのかな?
このように感じた事はありませんか?
実際に私も知識がない頃は、『かしめるのって何か大変そう』と言う理由から作業するのを避けてきました。
ですが電装品のカスタムに興味を持ち始めたころから、実際に自分でもやってみようと言う事で実践する事に。
最初の頃は当然うまくいかなかったり、後から配線が抜けたりと失敗はありました。
ですが、正しい手順を知る事で一回のかしめで
後々不具合が起きる事がなくなりました。
今回の記事ではその方法についてわかりやすくまとめてみました。
記事を最後まで読むことで知識を付ける事はもちろん。実際に作業で役立てる事ができるので参考にしてみてください。
かしめる前に知っておきたい!ギボシ端子を【かしめる】上で注意する事!
いきなりかしめる工程に行ってもいいんだけど、それだと失敗のリスクが高くなるからまずは注意点を見ていこうね。
どんなことに注意してかしめればいいの?
基本的には
・銅線が端子部分に接触するように
・奥までしっかりかしめる
3つの事です。
『正しく使えてるか不安だ…』
『いまいち使い方がよくわからない…』
こんな思いがある方は是非、使い方と一緒に
注意事項についても目を通してみてください!
注意点①かしめる前に被膜をしっかり剥く
まず①つ目は、被膜をしっかり剥く事です。
被膜を剥く作業は、電気を伝わりやすくするために必要不可欠な事です!
この工程が例えば、
・銅線も一緒に切ってしまい数本しか残らない
どちらか一方でもなってしまった場合、接触不良で電装品が作動しない原因を作ります。
なので、しっかりと剥けているか
確認する事が大切です!
注意点②かしめる際は銅線が端子部分に接触するように
使い方に慣れていない初心者の方に
ありがちなんですが、
画像のようにかしめ部分と銅線が
接触しない状態で挟み込む方が割と多いです。
駄目な例でかしめてしまうと、接触不良の原因になるので注意しましょう。
注意点③かしめる場合は奥までしっかりと
③つ目はかしめる場合ですね。
これもまた多いのですが、②つの基準をクリアしていても最後のかしめがあまい為に失敗するケースがあります。
かしめがあまい=抜けやすい
この図が成り立つので、接触不良はもちろんの事。最悪の場合は、抜けた配線が例えばボディーアースと接触した日には、ショート又は火災の原因を作ります…
便利な道具でも使い方を間違えれば大惨事になるので、正しく使って大いに作業に活用してください。
ギボシ端子の正しいかしめ方
それではギボシ端子のかしめ方を見ていきましょう。
手順通りにやれば難しくないので、
是非参考にしてみてくださいね!
STEP1:必要なものを準備しよう
まず初めに今回かしめで使うパーツを準備しましょう。
使うパーツは
ギボシ端子
ギボシ端子は配線同士などをつなげる際に役立つパーツ。
対応サイズは0.5~2sqまで。
配線コード(0.5sq)
ギボシ端子につなげるために使う配線です。
対応サイズは0.5sq。
電工ペンチ
電工ペンチは、配線のカット・かしめ・圧着と
言った複数の機能を持ったパーツです。
今回で言えばかしめに使います。
STEP2:配線の被膜を剥こう
配線の被膜を剥いていきましょう。
剥き方は①電工ペンチにセットする。②被膜を引っ張って剥く。
電工ペンチの穴にセットする
電工ペンチのsqの表記の穴に合わせて
配線をセットしていきます。
穴の位置は使う配線の太さに合わせて。
ちなみに今回は0.5sqなので、0.5の穴に合わせます。
被膜を引っ張って剥く
セット出来たら被膜を引っ張って剥くだけ。
片方は電工ペンチをつかむ。もう片方は
配線をつかんで下に引っ張るだけ。
引っ張った後は剥き出しの銅線を
よじってまとめておきましょう。
STEP3:ギボシ端子に配線をセットしよう
被覆が剥けたらギボシ端子に
配線をセットしていきましょう。
位置は①が奥側。②が手前側となります。
②剝いていない配線は手前の爪に合わせます。
STEP4:ギボシ端子をかしめよう
後はセットした爪をそれぞれかしめるだけです。
きれいにかしめるコツは、初めに軽く圧着し
1ランク下の穴でもう1度圧着することです。
STEP5:端子のオスとメスをつなげて完成
最後はかしめ後に上からスリーブを
かぶせて作業は完了となります。
作業自体もここまでやって10分
かからないくらいです。
もちろん慣れてくれば5分ほどで出来るようになりますが、初めのうちは正しい手順を実践して覚えていけばいいでしょう。
また、一連の流れを動画で確認したい人は以下を参考にしてみてください。
ギボシ端子のかしめ後に確認する事
最後になりますが、かしめ後に確認する
内容についても見ておきましょう。
どんな事を確認するの?
抜けの確認や電装品の作動状況だね。
端子抜けの確認
1つ目は端子抜けの確認です。
かしめまで終わったからと言って、
それで終わりとはいきません。
何故なら端子が抜ける可能性がある為です。
パッと見はかしめられていると思えても、引っ張った時に抜けるなんてこともよくある事です。
これが電気の流れていない箇所なら問題ないですが…
車体の金属部分は全体がアース(マイナス)になっているので、プラスに繋いだギボシ端子が触れた場合はショートする危険があります。
プラスとマイナスが触れる⇒ショート⇒電装品が壊れるоrヒューズが飛ぶと言う事になります。
なので、最悪の事態を防ぐためにも端子抜けの確認はしておきましょう。
電装品の作動状況の確認
2つ目は電装品の作動状況の確認です。
ギボシ端子で配線をつなげたら終わりという訳にはいきません。
ギボシのつなぎ方次第では、電気の伝達がされずに電装品が作動しないという場合も出てきます。
その場で確認すればもしかしてギボシが関係してるのかも?と思えますが、後回しにした場合…
・あれ?電装品作動してなくね?
・初期不良?
・アース不良かな?
など。原因がわからず電装品の不良と勘違いして再度同じものを購入してしまうなんてことも。
なので、失敗のリスクを少しでも減らす為にも
電装品の作動状況の確認を忘れずに行いましょう。
正しいかしめ方を理解して接触不良なく電装部品を取り付けよう!
以上、ギボシ端子の正しいかしめ方について解説しました!
今回の記事のおさらいです。
注意点②かしめる際は銅線が端子部分に接触するように
注意点③かしめる場合は奥までしっかりと
配線コードを穴で挟んで、被覆だけ引っこ抜く
端子をかしめる
スリーブをかぶせて完成
電装品の作動状況の確認
ギボシ端子のかしめに慣れていない方にとっては、作業手順がわからず難しいかもしれません。
しかし、今回のように正しい知識をつける事で、今後のカスタムに役立つ情報が身につきます。
接触不良を起こさずに配線に繋げたい。
そんな方は是非参考にしてみてください。
記事では他にもかしめが出来る端子についてまとめているので、他のかしめ作業も知りたい方は参考にしてみてください。
自分でかしめられるようになれば細線(0.2sq)と太線(0.5sq)の組み合わせが出来るように!
ここからは、ギボシ端子のかしめが出来るようになったらどんな事ができるのかについて解説します。
基本的に細線(0.2)と太線(0.5)は繋ぐ事ができない
本来配線というのは、太さによって流せる
電気の許容量が決まっています。
許容電流=安全に流せる電気の量
許容電流を無視して繋げるとどうなるの?
結論を言うと配線が発火する危険性が出てくるね。
何故なら細線と太線は耐えられる許容電流が違うから。
たとえるなら、家のブレーカーをイメージ
するとわかりやすいのではないでしょうか?
ブレーカーと言えば家電を使いすぎると
代わりにおちて家電を保護するもの。
家電にも決められた許容量が決められており、
ここまでの電気なら流しても安全ですよという意味。
それ以上の電気(過電流)が流れると、
耐えられなくなる。
配線にたとえても同じで、ブレーカーを
ヒューズにするなら家電は電装品。
電装品同士を繋げる配線同士に不備が起きると、
過電流となり一時的にはヒューズが保護。
ですが、ヒューズが切れたあとは保護しきれないので結果的に太さの合わない配線は発火の原因になります。
接続コネクターを活用すれば細線と太線でもつなぐ事ができる
ならどうすればいいの?
答えは簡単で、接続コネクター(3328)を活用する事だね。
接続コネクター3328は0.2~0.5sqまで
対応のパーツで、
画像のように細線と太線でも
つなぐ事ができます。
ETC車載機やドライブレコーダーなど。
細線を使用している電装品は意外と少なくないので、こんな時に役立てると便利です。
また、接続コネクターにすることで接触不良のリスクを減らすことにもつながります!
このようにうまく活用する事で、カスタムの幅が広がるので役立たせてみましょう。
また、実例を使った作業方法については、【【実例あり】配線を0.2⇒0.5Sqに変換してLEDを点灯させよう!】で紹介しているので合わせて読んでみてください。