
電圧計の取り付けにはバッ直電源がいいって聞くけど本当なの?実際どう取り付けるのが正しいの?自分でも知っておきたいので詳細を教えてほしい
こういった疑問にお答えします。
この記事を読めば、何故バッ直電源で繋ぐ必要があるのかがわかります。合わせて活用法も紹介しているので参考にしてみてください。
✅電圧計をバッ直電源で繋ぐ理由
✅常時電源・バッ直電源との比較
✅バッ直電源特有の活用法
理由がわかれば、初心者でも実践しやすくなりますし、作業に活用するきっかけにもなります。
私自身ももともと知識がなく、理由についてよくわかっていませんでしたが、今では知識の一環として役立てています。

よくある『整備士や豊富な知識がないとできないんでしょ?』という事はないので安心してね。
なのでサクっと記事を読んで、自分でも知識として役立てていきましょう。
電圧計の正確な数値を計測する方法は【バッ直】からとる事!
早速ですが、電圧計の正確な数値を計測する
方法について見ていきましょう。
記事を読み進めながら、自分でも考えながら
見るとわかりやすいかと思います。
バッ直電源とは?
電圧計の正確な数値を計測する方法。
その方法とはバッ直電源から
電源を取る事です。
バッ直電源はバッテリー電源と
呼ばれるもので、
バッテリーから直接流れている
電源の事を言います。
バッ直電源から直接電源をとる事で、
という利点があります。
常時電源とは似ているようで違う?
『バッ直=常時電源でしょ?』とよく
同じに思われがちですが、
似ているようで違います。
エンジンOFFでも常に電気が流れる
電源ではありますが、
それ以外は全く異なります!
というのもバッ直電源はバッテリー自体の電源。
常時電源は電装品を一度介した
電源だからです。
そのため、同じ電源に考える事は
正しくありません。

バッ直以外で電源を取ってはいけない理由とは?
では何故他の電源からとっては
いけないのか?
それには
・電圧にばらつきができる
2つの理由が関係しています。
理由①表示される電圧がかわる
まず1つ目の理由として、表示される電圧が変わるというのがあります。
というのも車の電源にはいくつか
種類があるのですが、
どの電源からとるのかで電源が
全く異なります。
たとえば、電源には
②ACC電源
③イルミ電源
3つの電源があります。
①常時電源
バッ直同様常に電気が
流れている電源。
バッ直との電源の違いは、
経由する場所が違う事です。
②ACC電源
アクセサリー電源と呼ばれ、
鍵をACCにひねった時に
電気が流れる電源。
プッシュスタート車の場合は、
ブレーキを踏まずに
ボタンを一回押した状態です。
主にオーディオ裏に流れている
電源の事ですね。
③イルミ電源
スモール電源とも呼び、
スモールライトを点灯させた
ときに流れる電源になります。
イルミ電源について詳細が知りたい方は
以下記事を参考にしてみてください。
さらにこの3つの電源から各電装品へ
電気が送られます。
つまりはバッテリー以外の電源で
電圧をとってしまうと…
電装品に送られた電気の電圧を
計測してしまう事になります。
電源についてはまとめた記事を
別で紹介しているので、
詳しく知りたい方は参考にしてくださいね。
⇒常時電源・ACC電源・イルミ電源についてはこちらをチェック
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理由②電圧にばらつきができる
2つ目の理由として、その結果で
バラつきが起きてしまう事です。
先ほどバッ直以外の電源は、
電装品に送られた電気の電圧を計測
してしまうと説明しましたよね?
バラつきが起きるのは、上記③つの電源
それぞれにつながっている
電装品複数の電気を計測してしまうのが
原因になってしまいます。
バッ直電源と常時電源でそれぞれ電圧計を繋げた場合の比較!
例えば、バッテリーから
直接電源を取る方法と
他の電源からとる方法で
取り付けるとしましょう。
(例)
A.常時電源からとる方法
B.バッ直からとる方法
この時、AとBの方法で電圧はどのように
変わってしまうのか見てみましょう。
A.常時電源からとる方法
常時電源はバッ直同様常に電気が流れているため、正確な電圧が取れると思われがちですが…
常時電源も電装品を経由しているので、
バラつきのある電圧が表示されてしまいます。
数値で言えば11.9~14.0の間を常に
行き来する状態ですね…
『そこまで変化しないでしょ?』と
思うかもしれませんが、
常時電源はあくまで電装品を
経由した電源。
電装品の電圧値となります。
走行中で考えれば、
14.0v→13.2v→14.0vに戻ると
いった事を繰り返します。
他にも消費電力によってはそれ以下
まで落ちる事もあります。
そのため、この方法では
正確な電圧は計測できません!
ただし、使い方次第では便利にもなります。
一見、正確な電圧が測れないので
意味がないのでは…
と思われがちですが、実は電気の流れを
見るために使えるんです!
簡単に言えば〇〇にちゃんと電気が流れているかどうかを知る事ができる訳ですね。
例えば、ACC電源を通して電装品を
取り付けた際に、
ちゃんと電気が流れているのか不安に
なる事ってないですか?
そんな時、途中に電圧計を割り込ませて
取り付ける事で、
ACC電源にキーを回した時に
電圧計が作動するので、
電気の流れを見る事ができます。
B.バッ直からとる方法
次にバッ直からとる方法を
見てみましょう。
バッ直電源は説明の通り
バッテリー自体の電源です。
数値に表示すると、13.8もしくは
14.1の間を表示してほとんど変化しません。
走行中でたとえるなら13.8vだった場合、
13.7に低下もしくは変化なしとなります。
もちろん、充電が終わると一時的に電圧が
下がる事はありますが、
13.7→13.2に一気に下がると
いった事はないですね。
どちらで電源を取るかで
ここまで変化があるので、
実際に電源を取るならバッ直が
失敗しない方法といえます!
ただし、バッ直以外が絶対にダメという
訳ではないですよ?
この方法は、あくまで正確な電圧が
知りたい方におすすめな方法です。
電気の流れや電装品に、どのくらい電気が
流れているのか知りたい方は、
他の電源でもいいでしょう。
わかるのは電圧だけじゃない⁉意外と知らない活用法!
また、バッ直から電源を取る事によって、
電圧以外でもわかるようになります。
バッテリーの寿命が分かる
1つ目はバッテリーの寿命がわかります。
バッ直でとるという事は、バッテリー
本体の電圧もわかるようになる訳です!
電圧計を見る事で、どのくらいの数値が
表示されているのかがわかります。
たとえば、電圧が13.6v以上なら正常。
13.5vをきるようならバッテリーが弱っている。
というように、
この事からもわかる通りバッテリーの
寿命を知る目安につながります!
オルタネーターの発電状況がわかる
もう1つはオルタネーターの発電状況
が分かる事です。
まず、オルタネーターって何?という方は
以下記事を参考にしてみてください。

オルタネーターの基本性能は
貯めた電気を発電する事です。
ということは?
(例)数値が下がる→上がるの繰り返し
数値が下がった後に上がるのは
充電している証拠なので、
オルタネーターは正常に作動している
という事になります。
まとめると
・バッテリーの数値がわかる
・オルタネーターの作動状況がわかる
計3つの事がわかるようになります。
このように、ただ電気の数値が
わかるだけでなく、
バッ直電源で繋げることで得られるメリットがあるのでバッ直電源でつなげる意味はあると言えるでしょう!
電源を正しく選べば電圧計の性能を最大限に発揮できる!
電圧計の本来の性能は流れる電圧を測る事。
普通に使用すればただそれだけですが…
このように、バッ直から直接
電源をとる事で、
バッテリーの電圧が分かるようになります。
つまり使い方次第で様々な使い方ができる訳です!
この事からもわかる通り、『正確な電圧を計測』するのはバッ直から電源をとる事であると言えます。
勿論、他の電源でも取り付け
自体は可能ですが、
正確な電圧を読み取る事はできません…
それに、バッテリーから直接電源を取るのには以下のメリットがあるからです!
・オルタネーターの発電状況が分かる
正しい取り付けで事前にトラブルを
回避する事も可能になるので、
取り付けで失敗したくない方は
是非バッ直からとる方法がおすすめです!