【ヒューズは何故切れる(飛ぶ)】知らないと危険な②つの原因と対策

ヒューズ&ヒューズ電源
この記事は約10分で読めます。

ヒューズが切れる(飛ぶ)のには原因があるって聞いたけど。どんな事が原因なのかわからない。作業に詳しくなくても出来るのかな。玄人じゃなくて初心者でもできるの?

このような悩みを抱いたことはありませんか?

特に現在同じような症状で解決できずに苦しんでいる方。

かといっていざ作業をしようと車に向かっても、原因が解決できずにどれから手を付ければいいのかわからない事ってありますよね。

原因を先につき止める事は余計な作業を省いて
問題を早急に解決させるため大切な事。

自分では『これだ!』と思っていても、間違った考えのままでは無駄な時間が過ぎるだけです。

実際過去の私も同じ悩みを抱えていました。

ネットなどで検索してもよくわからず、手さぐりに作業をして時間ばかりが無駄になっていた時期もあります。

ですが実際に、作業を教わりながらしていく中で
正しいやり方を学び解決への運びとなりました。

今回はその経験を活かして

✅ヒューズが切れる(飛ぶ)2つの原因
✅実際に起きた場合の対処方法
✅防ぐために出来る事

それぞれ順を追って解説していきます。

記事を読むことで知識を得る事はもちろんですが、これから先のトラブル解決に向けたきっかけを作る事ができるので参考にしてみてください。

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車のヒューズが突然切れてしまう原因

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車をカスタムしていると、『突然ヒューズが切れた』などの話をよく聞きます。特に初心者の方に多く、原因がわからず気づいたら切れていたなど。

正直『これって大丈夫なの?』と疑問に思う時ってありますよね?

今回は、そんな疑問を解決すべく
詳しく解説していきます。

今回の内容は、私自身が初心者の頃に経験した事を元に解説していきます。

➀作業中のショートが原因

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1つ目は作業中のショートが原因の場合です。

ショートって何?

ショートはプラスとマイナスが触れてしまった際に、『バチッ』と火花が散ることだね。

ショートの内容として以下の例があります。

・作業中にプラス側とドライバーが触れてしまった場合
・ラチェットなどの工具が当たった場合
・車内の配線の被膜が破れた場合

工具側はどちらもマイナスと同じ状態になっている訳ですね。

そのためプラスとマイナスが触れると、
極性が違うのでショートの原因になります。

また、配線の被膜が破れる事で
ショートとなります。

被膜が破れる=ボディと接触してショート

被膜が破れる事で内部の銅線と車の
ボディアースなどが接触してしまいます。

よくあるのがギボシのかしめが緩くて
振動で抜けてしまう。

振動で抜けた配線は被膜がむき出し状態になるので、車体の金属部分またはマイナス線側に触れてショートしてしまいます。

②電装系の配線の分岐に問題がある

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2つ目として電装系の配線の分岐に問題がある場合があります。

同じ場所からいくつも配線を分岐してしまう事で飛ぶ場合もあります。

画像のように配線コネクターで分岐したり、
ギボシで分岐が当てはまります。

では何故、

・ショート
・配線分岐

2つの事でヒューズが切れるのか疑問に思いませんか?

ショートや配線分岐が起きれば、普通なら本体にダメージが行くはずなのに…

何故か代わりに切れるヒューズ。

その理由とは何なのか?詳しく知る為には、ヒューズの役割を理解する必要があります!

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ヒューズが切れる原因を知る為には役割を理解する必要がある?

車のヒューズとは、

本来容量以上の電流を遮断して代わりに回路を保護する役割があります。

理由として、ヒューズの内部に内蔵
されている電気回路が関係あります。

電気回路には、あらかじめ電流の上限(アンペア)が決められていてます。

この電気配線に上限以上の電流が流れると、ヒューズ内の金属が溶ける仕組みになっています。

ヒューズ内の金属が溶ける=危険から守る

その仕組みにより、

電装品が壊れるのを防ぐ
配線が燃えるのを防ぐ

2つの役割が得られるわけです。

役割1.電装品が壊れるのを防ぐ

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1つ目の役割として、電装品が壊れるのを防ぐ事が挙げられます。

というのも、上記でも説明した通りヒューズには電流を遮断して代わりに回路を保護する。というものがあります。

これは過電流。つまりは、規定値以上の電流が配線内に流れた際に、過電流から電装品を守り代わりにヒューズが切れるというものです。

①ヒューズが切れることで電装品までの回路が遮断。
②回路が遮断されると電装品に電気が流れなくなる

結果としてヒューズが代わりに切れる事で、
電装品が守られる事となります。

電装品が守られる=トラブル回避となります。

役割2.配線が燃えるのを防ぐ

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2つ目の役割として、配線が燃えるのを
防ぐことができます。

本来なら過電流により、規定値以上の

電流が流れた際に熱をもちすぎて発火となりますが…

ヒューズが代わりに切れる事で、配線が熱をもちすぎて発火するのを防いでくれます。

たとえるなら、家のブレーカーでイメージするとわかりやすいのではないでしょうか?

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家のブレーカーと言えば、電気を使いすぎると切れるイメージあるよね?

うん。家電使ってて、急に切れてびっくりするときある…

実はブレーカーもヒューズと同じく、容量を超えると代わりに切れるって仕組みがあるんだよね。

意味は同じで、容量を超えると熱量が上がり、
発火もしくは爆発するのを防ぐ役割があります。

許容量を超えるとブレーカーが落ちる=家電・発火を防ぐ。

原理はこれと同じで、車も許容量を超えると
ヒューズが代わりに飛び、車を守る訳です!

ですので、車にとってのヒューズは必要不可欠となります。

もしヒューズが切れたままにしてしまうと?

そのため、もし切れた事に気づかずに
そのまま放置してしまうと、

以下のようになった時
後悔する結果になってしまいます…

・電装品が壊れる
・配線が燃える

電装品が壊れる

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例えば、ヒューズが切れた状態で
作業をしてしまった場合…

ヒューズの役割は覚えてる?

ヒューズ本体が切れて電装品を保護する事でしょ?

そう。本来は内部の回路が溶けることで、電装品の代わりにヒューズが切れて守っているんだよね。

つまり、一回だけなら電装品の身代わりになりますよと言う事。

ただ、ヒューズが切れた場合は別です。

ヒューズが切れた後は効果がなくなるので、再び問題が起きた際に電装品に直接電気が流れ故障させてしまいます…

配線が燃える

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また、その延長で過電流が流れてしまうと、配線が燃えて火災にまで発展してしまいます。

配線には許容量というものがあり、どのくらいまでなら電流を流しても耐える事ができるという目安の量ですね。

過電流が流れる事で許容量を超えるので、配線が熱をもって発火という結果になってしまいます。

このようにヒューズが切れたまま
にしたために取り返しのつかない結果に…

なんて事も実際にはあり得ます。

ヒューズが切れた時の対処法

ですので、トラブルを防ぐ為にも
しっかりと対処をする事が大切です。

もし実際に切れてしまった場合、
以下②つの事に注意して交換をしましょう。

①切れた原因を先に探る
②ヒューズ形状やアンペア数を合わせる

①切れた原因を探る

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1つ目の対処方法は切れた原因を探る事です。

一番大事な事です。

何が原因で切れてしまったのかを明確にしないと、ヒューズを差し替えたところですぐに切れて無駄になってしまいます。

なので、切れた際には必ず原因から探りましょう。

原因の探り方は、切れたヒューズのアンペア数を元に、どの電気の時に切れたものなのかを検電テスターを使いながら探すことです。

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例として以下でフォグランプのヒューズが切れた場合で解説します。
たとえば、フォグランプのヒューズが切れたと仮定する。
①まずやることは切れたヒューズのアンペア数を知ることです。ヒューズにはそれぞれ10A・15A・20Aがあるので、どのタイミングで点灯するかを明確にすることが大切です。
ACC電源=10A (赤)
キーをACC位置で流れる電源
イルミ電源=15A (青)
スモールランプONで流れる電源
常時電源=20A(黄色)
常に流れる電源

電源ごとの詳細は次の記事でまとめているので、合わせて参考にしてみてください。

②次にどの電気の時に切れたものなのかを明確にする

フォグランプが点灯するのは
スモールランプをONにしたとき。

スモールランプ=イルミ電源となるので、フォグランプのヒューズは15A(青)となります。

まとめると、
フォグランプはスモールONでつく電源
・スモール=イルミ電源
・イルミ電源=15Aそうなります。

なのでこの場合に実践することは、イルミ電源~フォグランプまでの経路の電気を確認することです。

検電テスターを使用して電気の流れを見てみましょう。

ヒューズが飛ぶという事は、断線が元で異極性の電気に触れてショートしている場合が多いです。

そのため、その部分を修復する
ことで解決できます。

②ヒューズ形状やアンペア数を合わせる

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2つ目の対処方法がヒューズ形状やアンペア数を合わせることです。

原因を解明する事ができたら
ヒューズを交換しましょう。

ここで大事なのは形状はもちろんですが、
アンペア数を合わせる事です。

例えば

・10Aのヒューズが飛んだときには10Aに交換。
・15Aのヒューズが飛んだときには15Aに交換。
と言うように、同じ数字のヒューズに交換しましょう。

というのも、間違ったヒューズに差し替えると配線にも負担がかかってしまうためです。

配線に負担がかかると配線は熱くなり、
配線が燃えたりショートの原因にもなります。

たとえば、15Aヒューズなのに
10Aヒューズをさしてしまう。

逆に15Aヒューズなのに
20Aヒューズをさしてしまうことです。

大きいぶんには大丈夫でしょう?

実はアンペア数が大きければいいという訳ではないんだよね。

許容量が元々のアンペア数に合わせてあるので、

ヒューズが耐えられずに負荷がかかり配線が燃えます。

間違ったヒューズをさしこむことで取り返しの
つかない事態にもなりかねません。

ですので、実際に交換する際には正しいかどうかをまず確認してから交換しましょう。

ヒューズ切れを起こさない為にできる対策

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また、もしヒューズ切れを起こしたくないという方は、以下の方法を試すと防止する事ができますよ。

日頃から点検をする

1つ目は日頃から点検をする事ですね。

毎日でなくていいので、時間がある時に
時々ヒューズの点検をしましょう。

点検のやり方は様々ですが、

・ヒューズを取り外して確認
・検電テスターで電気の導通を確認

2つの方法で確認する事が出来ます!

ヒューズを取り外して確認

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ヒューズクリップやペンチなどを
使ってヒューズを抜き取ります。

ヒューズクリップ自体は楽天などで購入可能なので、1つ持っておくと簡単に点検が出来ます。

使い方は簡単で、つまむと口が開く。離すと口が閉じる

点検をすることで、『断線』『ショート
ヒューズが切れそうな原因を見つける事ができます。

検電テスターで電気の導通を確認

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電気の導通の確認は、画像のように
金属部分にテスターをあてて点検します。

検電テスターを使用すれば抜いて確認する必要がないので、1分かからずに点検が出来るでしょう。

電装品を無理に増やさない

2つ目は電装品を無理に増やさない事です。

ヒューズにも許容量と呼ばれる
容量が決まっています。

許容量は、そのヒューズに最大〇〇まで
ためることができる容量の事です。

たとえば、最大30Aまで電気をためる
ことができるヒューズがあるとしましょう。

当然電装品が少なければ支障はありませんが…

5個も10個も電装品を増やしてしまうと、容量が限界を超えてしまいヒューズは飛びます!

ヒューズが飛ぶとどうなるのか?

答えは簡単。ヒューズとしての機能が果たせなくなるため、過電流が流れれば即電装品は壊れます。

そのために、無理に電装品を増やさず自分の車の電気の限界を知っておくと防止対策ができます。

原因を理解してヒューズ切れを防止しよう!

以上、ヒューズの切れる原因や対処方法についてご紹介させていただきました。

この記事のおさらいです。

ヒューズが切れる原因
・作業中のショートが原因
・電装系の配線の分岐に問題がある
もしヒューズが切れたままにしてしまうと…?
・電装品が壊れる
・配線が燃える
ヒューズが切れた時の対処方法
①切れた原因を先に探る
②ヒューズ形状やアンペア数を合わせる
ヒューズ切れを起こさない為にできる対策!
・日頃から点検をする
・電装品を無理に増やさない

本来ヒューズとは電装部品を守る役割があり、電装品に異常が起きた場合に代わりに切れます。

切れた場合には交換すれば済みますが…

原因を改善せずに交換する事は、すぐ切れる為正しい手段とは言えません。

しかし、今回のように正しい方法を身に着ける事で、今後のトラブル回避に役立つ知識が身につきます。

対処もそこまで難しくないので、実際にヒューズが切れた場合には記事を参考に原因を特定して解決しましょう。

原因解明後はヒューズの交換方法についても知っておくとおすすめです。

【作業時間はたった1分】初心者でも簡単に出来るヒューズ交換方法!
この記事では、ヒューズの交換のやり方についてまとめています。自分ではやったことないけど挑戦してみたい。失敗のリスクを減らすために手順が知りたい。こんな方は参考にしてみてください。
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