
ヒューズが切れるのは2つの原因が関係するって聞いたけど本当なの?ヒューズが飛ぶ理由を知りたい。自分でも実践したいので対処方法や対策を教えてほしい
以上のような、ヒューズが切れる(飛ぶ)原因や対処・対策についての質問にお答えします。
まずこの記事を書いた自分は
✅切れたまま放置するとどうなるか知りたい
✅切れないための対策が知りたい
明確な原因がわからなければ作業は進まず、
無駄な時間だけが過ぎていきます。
原因がわからない=いつまでも解決できない。
当記事では、車に乗る上で知っておきたいヒューズが切れる2つの原因について解説していきます。
この記事で解説している事を実践できれば、原因を特定するだけでなく自分でも簡単に解決できるようになります。
原因を知る事は解決への第一歩です。
まずはどんな事が原因で起こるのかを明確にした上で、対処方法や防ぐ対策についても学んでみましょう。
車のヒューズが突然切れてしまう原因
車をカスタムしていると、『突然ヒューズが切れた』などの話をよく聞きます。特に初心者の方に多く、原因がわからず気づいたら切れていたなど。
正直『これって大丈夫なの?』と疑問に思う時ってありますよね?
今回は、そんな疑問を解決すべく
詳しく解説していきます。

今回の内容は、私自身が初心者の頃に経験した事を元に解説していきます。
➀作業中のショートが原因
1つ目は作業中のショートが原因の場合です。

ショートって何?

ショートはプラスとマイナスが触れてしまった際に、『バチッ』と火花が散ることだね。
ショートの内容として以下の例があります。
・ラチェットなどの工具が当たった場合
・車内の配線の被膜が破れた場合
工具側はどちらもマイナスと同じ状態になっている訳ですね。
そのためプラスとマイナスが触れると、
極性が違うのでショートの原因になります。
また、配線の被膜が破れる事で
ショートとなります。
被膜が破れる=ボディと接触してショート
被膜が破れる事で内部の銅線と車の
ボディアースなどが接触してしまいます。
よくあるのがギボシのかしめが緩くて
振動で抜けてしまう。
振動で抜けた配線は被膜がむき出し状態になるので、車体の金属部分またはマイナス線側に触れてショートしてしまいます。
②電装系の配線の分岐に問題がある
2つ目として電装系の配線の分岐に問題がある場合があります。
同じ場所からいくつも配線を分岐してしまう事で飛ぶ場合もあります。
画像のように配線コネクターで分岐したり、
ギボシで分岐が当てはまります。
では何故、
・配線分岐
2つの事でヒューズが切れるのか疑問に思いませんか?
ショートや配線分岐が起きれば、普通なら本体にダメージが行くはずなのに…
何故か代わりに切れるヒューズ。
その理由とは何なのか?詳しく知る為には、ヒューズの役割を理解する必要があります!
ヒューズが切れる原因を知る為には役割を理解する必要がある?
車のヒューズとは、
理由として、ヒューズの内部に内蔵
されている電気回路が関係あります。
電気回路には、あらかじめ電流の上限(アンペア)が決められていてます。
この電気配線に上限以上の電流が流れると、ヒューズ内の金属が溶ける仕組みになっています。
ヒューズ内の金属が溶ける=危険から守る
その仕組みにより、
✔配線が燃えるのを防ぐ
2つの役割が得られるわけです。
役割1.電装品が壊れるのを防ぐ
1つ目の役割として、電装品が壊れるのを防ぐ事が挙げられます。
というのも、上記でも説明した通りヒューズには電流を遮断して代わりに回路を保護する。というものがあります。
これは過電流。つまりは、規定値以上の電流が配線内に流れた際に、過電流から電装品を守り代わりにヒューズが切れるというものです。
②回路が遮断されると電装品に電気が流れなくなる
結果としてヒューズが代わりに切れる事で、
電装品が守られる事となります。
電装品が守られる=トラブル回避となります。
役割2.配線が燃えるのを防ぐ
2つ目の役割として、配線が燃えるのを
防ぐことができます。
本来なら過電流により、規定値以上の
電流が流れた際に熱をもちすぎて発火となりますが…
ヒューズが代わりに切れる事で、配線が熱をもちすぎて発火するのを防いでくれます。
たとえるなら、家のブレーカーでイメージするとわかりやすいのではないでしょうか?

家のブレーカーと言えば、電気を使いすぎると切れるイメージあるよね?

うん。家電使ってて、急に切れてびっくりするときある…

実はブレーカーもヒューズと同じく、容量を超えると代わりに切れるって仕組みがあるんだよね。
意味は同じで、容量を超えると熱量が上がり、
発火もしくは爆発するのを防ぐ役割があります。
許容量を超えるとブレーカーが落ちる=家電・発火を防ぐ。
原理はこれと同じで、車も許容量を超えると
ヒューズが代わりに飛び、車を守る訳です!
ですので、車にとってのヒューズは必要不可欠となります。
もしヒューズが切れたままにしてしまうと?
そのため、もし切れた事に気づかずに
そのまま放置してしまうと、
以下のようになった時
後悔する結果になってしまいます…
・配線が燃える
電装品が壊れる
例えば、ヒューズが切れた状態で
作業をしてしまった場合…

ヒューズの役割は覚えてる?

ヒューズ本体が切れて電装品を保護する事でしょ?

そう。本来は内部の回路が溶けることで、電装品の代わりにヒューズが切れて守っているんだよね。
つまり、一回だけなら電装品の身代わりになりますよと言う事。
ただ、ヒューズが切れた場合は別です。
ヒューズが切れた後は効果がなくなるので、再び問題が起きた際に電装品に直接電気が流れ故障させてしまいます…
配線が燃える
また、その延長で過電流が流れてしまうと、配線が燃えて火災にまで発展してしまいます。
配線には許容量というものがあり、どのくらいまでなら電流を流しても耐える事ができるという目安の量ですね。
過電流が流れる事で許容量を超えるので、配線が熱をもって発火という結果になってしまいます。
このようにヒューズが切れたまま
にしたために取り返しのつかない結果に…
なんて事も実際にはあり得ます。
ヒューズが切れた時の対処法
ですので、トラブルを防ぐ為にも
しっかりと対処をする事が大切です。
もし実際に切れてしまった場合、
以下②つの事に注意して交換をしましょう。
②ヒューズ形状やアンペア数を合わせる
①切れた原因を探る
1つ目の対処方法は切れた原因を探る事です。
一番大事な事です。
何が原因で切れてしまったのかを明確にしないと、ヒューズを差し替えたところですぐに切れて無駄になってしまいます。
なので、切れた際には必ず原因から探りましょう。
原因の探り方は、切れたヒューズのアンペア数を元に、どの電気の時に切れたものなのかを検電テスターを使いながら探すことです。
キーをACC位置で流れる電源
イルミ電源=15A (青)
スモールランプONで流れる電源
常時電源=20A(黄色)
常に流れる電源

電源ごとの詳細は次の記事でまとめているので、合わせて参考にしてみてください。
種類ごとに使える車の電装品と4つの電源(常時・ACC・イルミ・IG電源)まとめ!
まとめ!-1-160x90.png)
②次にどの電気の時に切れたものなのかを明確にする
フォグランプが点灯するのは
スモールランプをONにしたとき。
スモールランプ=イルミ電源となるので、フォグランプのヒューズは15A(青)となります。
・フォグランプはスモールONでつく電源
・スモール=イルミ電源
・イルミ電源=15Aそうなります。
なのでこの場合に実践することは、イルミ電源~フォグランプまでの経路の電気を確認することです。
検電テスターを使用して電気の流れを見てみましょう。
ヒューズが飛ぶという事は、断線が元で異極性の電気に触れてショートしている場合が多いです。
そのため、その部分を修復する
ことで解決できます。
②ヒューズ形状やアンペア数を合わせる
2つ目の対処方法がヒューズ形状やアンペア数を合わせることです。
原因を解明する事ができたら
ヒューズを交換しましょう。
ここで大事なのは形状はもちろんですが、
アンペア数を合わせる事です。
例えば
・15Aのヒューズが飛んだときには15Aに交換。
と言うように、同じ数字のヒューズに交換しましょう。
というのも、間違ったヒューズに差し替えると配線にも負担がかかってしまうためです。
配線に負担がかかると配線は熱くなり、
配線が燃えたりショートの原因にもなります。
たとえば、15Aヒューズなのに
10Aヒューズをさしてしまう。
逆に15Aヒューズなのに
20Aヒューズをさしてしまうことです。

大きいぶんには大丈夫でしょう?

実はアンペア数が大きければいいという訳ではないんだよね。
許容量が元々のアンペア数に合わせてあるので、
間違ったヒューズをさしこむことで取り返しの
つかない事態にもなりかねません。
ですので、実際に交換する際には正しいかどうかをまず確認してから交換しましょう。
ヒューズ切れを起こさない為にできる対策
また、もしヒューズ切れを起こしたくないという方は、以下の方法を試すと防止する事ができますよ。
日頃から点検をする
1つ目は日頃から点検をする事ですね。
毎日でなくていいので、時間がある時に
時々ヒューズの点検をしましょう。
点検のやり方は様々ですが、
・検電テスターで電気の導通を確認
2つの方法で確認する事が出来ます!
ヒューズを取り外して確認
ヒューズクリップやペンチなどを
使ってヒューズを抜き取ります。
ヒューズクリップ自体は楽天などで購入可能なので、1つ持っておくと簡単に点検が出来ます。

使い方は簡単で、つまむと口が開く。離すと口が閉じる
点検をすることで、『断線』『ショート』
ヒューズが切れそうな原因を見つける事ができます。
検電テスターで電気の導通を確認
電気の導通の確認は、画像のように
金属部分にテスターをあてて点検します。
検電テスターを使用すれば抜いて確認する必要がないので、1分かからずに点検が出来るでしょう。
電装品を無理に増やさない
2つ目は電装品を無理に増やさない事です。
ヒューズにも許容量と呼ばれる
容量が決まっています。
許容量は、そのヒューズに最大〇〇まで
ためることができる容量の事です。
たとえば、最大30Aまで電気をためる
ことができるヒューズがあるとしましょう。
当然電装品が少なければ支障はありませんが…
ヒューズが飛ぶとどうなるのか?
答えは簡単。ヒューズとしての機能が果たせなくなるため、過電流が流れれば即電装品は壊れます。
そのために、無理に電装品を増やさず自分の車の電気の限界を知っておくと防止対策ができます。
原因を理解してヒューズ切れを防止しよう!
以上、ヒューズの切れる原因や対処方法についてご紹介させていただきました。
この記事のおさらいです。
・電装系の配線の分岐に問題がある
・配線が燃える
②ヒューズ形状やアンペア数を合わせる
・電装品を無理に増やさない
本来ヒューズとは電装部品を守る役割があり、電装品に異常が起きた場合に代わりに切れます。
切れた場合には交換すれば済みますが…
しかし、今回のように正しい方法を身に着ける事で、今後のトラブル回避に役立つ知識が身につきます。
対処もそこまで難しくないので、実際にヒューズが切れた場合には記事を参考に原因を特定して解決しましょう。

合わせて、切れた時用にヒューズ交換の方法もまとめているので参考にしてみてください。
【作業時間はたった1分】初心者でも簡単に出来るヒューズ交換方法! ≫
