今回ご紹介するのは【ギボシ端子ダブルをかしめるやり方】についてです。
ギボシ端子ダブル(3307)というのは
エーモンから出ているパーツの一種。
主に二又になった配線によって電源を
分岐して使える効果がありますが…
使う場合にはかしめと言われる配線と端子を
固定して電気を導通させる作業が必要となります。
もちろん慣れた方ならすぐにできますが…
そもそものかしめ作業をやった事がないと、やり方がわからない事で作業ができない。仮に適当にやれば接触不良の原因にもなりかねません。
そのため、実際に作業をする前にある
程度の流れを知っておく必要があります。
今回の記事では、自分でもかしめができるようになりたい。こんな方向けに1~2分程度で出来る作業にやり方をお伝えしていきます。
ギボシ端子ダブルをかしめるまでの流れ
それではギボシ端子ダブルのかしめ方を見ていきましょう。
流れとしては
配線の被膜を剥く
配線コードを穴で挟んで被覆だけ引っこ抜く
剥いた状態の配線をよじる
端子をかしめる
スリーブをかぶせて完成
必要なものを準備
まずはかしめに必要な物の準備から。
ギボシ端子セット ダブル(3307) | メス型が二又になっているギボシ型端子。対応サイズは0.5~2sq。 |
電工ペンチ | 端子をかしめるための専用工具。 |
配線コード | かしめるのに必要な配線コード。サイズは0.5sq |
かしめる上で必要なパーツは上記3つですが、実際の作業で使う場合には電装品に合わせて他のパーツとうまく活用してみましょう。
配線の被膜を剥く
準備が出来たら配線の被覆を剥くことから始めましょう。
ワイヤーストリッパー部分を使い、
ギボシ端子をつける配線の被覆をはずします。
・右側のsq表記は配線コードのサイズを表します。
つまり配線が0.5sqだった場合は
0.5の穴に通せばいい訳です!
配線コードを穴で挟んで被覆だけ引っこ抜く
被膜の剥き方は簡単で、配線コードを穴で
挟んで被覆だけ上に引っこ抜くだけ。
グリップを握った状態で引っ張れば簡単に抜くことができます。
剥いた状態の配線をよじる
被膜を剥くことが出来たら、内部の芯線(電気が通る道)をよじってまとめておきます。
よじり方は時計回りもしくは反時計
回りにくるくると回すだけです。
こうする事で端子をはめ込む際に
スムーズに取り付けができます。
端子をかしめる
端子にはめ込む事が出来たら、
画像のようにセットしましょう!
・奥のツメは被膜を剥いた配線の上から。
かしめる事で接触不良を防止する事ができます!
きれいに固定するコツは初めに軽く圧着して
1ランク下の穴でもう1度圧着する事です。
スリーブをかぶせて完成
後はかしめ後に上からスリーブをかぶせて作業は完了となります。
これなら初心者でも簡単にできる
のではないでしょうか?
ちなみに作業ってどのくらいで出来るの?
作業自体はここまでやって1~2分かからないくらいかな。
初めのうちは正しい手順を実践して覚えていけばいいでしょう。
合わせて知っておきたい!ギボシ端子ダブルを【かしめる】上で注意する事
ここからはギボシ端子ダブルを【かしめる】上で注意する事について。
先にかしめの流れをお伝えしましたが、その中で
失敗しない為に注意する点をまとめてみました。
内容は
・銅線が端子部分に接触するように
・奥までしっかりかしめる
3つの事です。
・正しく使えてるか不安だ…
・いまいち使い方がよくわからない…
こんな思いがある方は、是非かしめ作業と一緒に
注意事項についても目を通してみてください。
かしめる前に被膜をしっかり剥く
まず1つ目は被膜をしっかり剥く事です。
被膜は配線の銅線を覆っているカバーの事。
被膜を剥く作業は電気を伝わりやすく
するために必要不可欠な事です。
この工程が例えば
・銅線も一緒に切ってしまい数本しか残らない
どちらか一方でもなってしまった場合、接触不良で電装品が作動しない原因を作ります。
なのでしっかりと剥けているか
確認する事が大切です。
かしめる際は銅線が端子部分に接触するように
2つ目はかしめる際は銅線が端子部分に接触するように。
特に慣れていない初心者の方にありがちなんですが…
画像のようにかしめ部分と銅線が
接触しない状態で挟み込む方が割と多いです。
接触してる部分あるし大丈夫でしょ。
こう考える方もいますが…
この場合、接触はしていてもバラつきがある事で接触不良の原因を作ります。
もし正しくかしめたい場合は、②手前を被膜に。①奥側を銅線に合わせた上でかしめるのが正確です。
かしめる場合は奥までしっかりと
3つ目はかしめる場合。
これもまた多いのですが、2つの基準をクリアしていても最後のかしめがあまい為に失敗するケースがあります。
この図が成り立つので、接触不良はもちろんの事。最悪の場合は、抜けた配線が例えばボディーアースと接触した日にはショート又は火災の原因を作ります…
便利な道具でも使い方を間違えれば大惨事になるので、正しく使って大いに作業に活用してください。
ギボシ端子ダブルをかしめればこんな活用法も!
ここからはギボシ端子ダブルを使った活用法について。
ギボシ端子は基本が太線に対応したパーツですが…
別のパーツと組み合わせる事で細線に変換する事も可能となります。
基本的に細線(0.2)と太線(0.5)は繋ぐ事ができない
本来配線というのは、太さによって流せる
電気の許容量が決まっています。
許容電流=安全に流せる電気の量
許容電流を無視して繋げるとどうなるの?
結論を言うと配線が発火する危険性が出てくるね。
何故なら細線と太線は耐えられる許容電流が違うから。
たとえるなら、家のブレーカーをイメージ
するとわかりやすいのではないでしょうか?
ブレーカーと言えば家電を使いすぎると
代わりにおちて家電を保護するもの。
家電にも決められた許容量が決められており、
ここまでの電気なら流しても安全ですよという意味。
それ以上の電気(過電流)が流れると、
耐えられなくなる。
配線にたとえても同じで、ブレーカーを
ヒューズにするなら家電は電装品。
電装品同士を繋げる配線同士に不備が起きると、
過電流となり一時的にはヒューズが保護。
ですが、ヒューズが切れたあとは保護しきれないので結果的に太さの合わない配線は発火の原因になります。
詳しくは車の配線に流せる電流容量の限界を参考にしてみましょう。
接続コネクターを活用すれば細線と太線でもつなぐ事ができる
ならどうすればいいの?
答えは簡単で、接続コネクター(3328)を活用する事だね。
接続コネクター3328は0.2~0.5sqまで対応のパーツで、画像のように細線と太線でもつなぐ事ができます。
・ドライブレコーダーなど。
細線を使用している電装品は意外と少なくないので、こんな時に役立てると便利です。
また、接続コネクターにすることで接触不良のリスクを減らすことにもつながります!
このようにうまく活用する事で、カスタムの幅が広がるので役立たせてみましょう。
また、実例を使った作業方法については以下で紹介しているので合わせて読んでみてください。
かしめの手順を理解して作業に役立てよう
以上、ギボシ端子ダブル(3307)の付け方とかしめるまでの手順をご紹介しました。
今回の記事のおさらいです。
注意点②かしめる際は銅線が端子部分に接触するように
注意点③かしめる場合は奥までしっかりと
配線の被膜を剥く
配線コードを穴で挟んで被覆だけ引っこ抜く
剥いた状態の配線をよじる
端子をかしめる
スリーブをかぶせて完成
・接続コネクターを活用すれば細線と太線でもつなぐ事ができる
ギボシ端子ダブルは通常のギボシ端子とは違い、
メス側が2又になっているのが特徴の端子。
電装品の補助として活用する事で流れる
電気を2つに分岐する事ができます。
使い方次第で作業の手間を省けるので、うまく
活用してこれからのカーライフに役立ててみましょう。
端子のかしめ作業による関連記事
今回紹介した端子以外にもかしめ作業が知りたいこんな方は以下記事を参考にしてみてください。