車にとっての電源は電装品を作動させる上で必要不可欠。また、後付けで電装品のカスタムをする際にも役立つものですが…
いざ『車から電源を取ろう』と思ったのに、種類が色々あってよくわからないと頭を悩ませてしまうことってありますよね。
結論、問題解決をしたい場合は以下のポイントを押さえておくことが大切。
・どんな場面で役立つのか把握する
上記の条件を把握していれば、だれでも簡単に解決への一歩が踏み出せます。

本記事では、そんな車の電源について種類(6つ)や電源で使える電装品をまとめました。
✅自分でカスタムするのに役立てたい
✅どんな電装品に使えるか知りたい
車の電源は6種類
車には
・バッ直電源
・ACC電源
・IG電源
・イルミ電源
・マイナス電源
6種類の電源があります。
常時電源
まず1つ目は常時電源(じょうじでんげん)。
常時電源は、簡単に言えば常に電気が流れている電源の事を言います。
基本的には黄色い配線が常時電源で主に、
・ブレーキランプ。
・スライドドアなどに使われている電源になります。
名前の通り常に電気が流れているので
エンジンOFFでも関係なく電気が取れます。
バッ直電源
2つ目はバッ直電源。
バッ直電源は、常時電源同様にエンジンOFF
でも常に電気が流れている電源の事。
主に大きい電装品の電源として使われることが多いです。
※詳しくは【【意外と知らない】常時電源とバッ直電源は似ているが実は違う配線?】でまとめているので一緒に参考にしてみてください。
ACC電源
3つ目はACC電源。
ACC電源はアクセサリー電源とも呼ばれる電源。
鍵タイプ | キーをACCの位置までひねった時に流れる電源。 |
スイッチタイプ | ブレーキを踏まずにプッシュスタートボタンを1回押した時に流れる電源 |
主に
・ナビ
・ミラーの折りたたみウインカー
などに使われています。
※さらに詳しく知りたい方は【【基礎知識】ACC電源の仕組みと”電装品を使う正しいタイミング”】を参考にしてみてください。
IG電源
4つ目はIG電源。
エアコンやセルモーターなどを動かす際に
流れる電気になります。
鍵タイプ | キーをIGの位置までひねった時に流れる電源。 |
スイッチタイプ | ブレーキを踏まずにプッシュスタートボタンを2回押した時に流れる電源 |
ACC電源とはよく同じに思われがちですが、
似ているようで実際は異なる電気です。
※違いについては、【【IG電源とは】ACCとは違う電源とも聞くけど実際何が異なるの?】でまとめているので一緒に参考にしてみてください。
イルミネーション電源
5つ目はイルミネーション電源。
イルミネーション電源はスモール電源とも呼ばれ、スモールライトを点灯させた時に電気が流れます。
他の電源とは違い電気のタイミングがやや
異なりますが、電源が取れるという面では同じですね。
マイナス電源
6つ目はマイナス電源。
プラスがあると言う事はマイナスもある。
ここからは合わせてマイナスに
ついてもご紹介していきます。
マイナスつまりはボディアース。
ボディーアースとは、ボディ。車体に
接続するマイナス線の事です。
大元のバッテリーマイナス(赤〇)から車体に
端子が接続され電気が流れる仕組み。
車体に電気が流れる⇒金属部部は電気を通す⇒マイナスが取れる。
マイナスはプラスで言うところの、常時電源やACC・イルミなど。基本の電源と同じです。
・つながらなければ流れません。
プラスのように種類がないだけで基本は同じです。
電源の種類について事前に知らないと危険?
電源の種類にはいくつかある訳ですが、種類について知っておかないと電装品を取り付ける際に余計な時間がかかってしまいます。
たとえば2つの例を考えてみましょう。
・電源の取り付け方法を知らない場合
電源の取り付け方法を知っている場合
✅作業がスムーズに出来る
✅失敗のリスクを減らせる
まず事前に取り付け方法を知っている場合。
電源の種類や取り付け方について事前に知っているという事は、作業で失敗するというリスクはほとんどありません。
またスムーズに作業をする事ができるので
予定通りに終わらせる事ができる。

よって電源の取り付け方法を知っている場合は特にトラブルになる事はありません。
電源の取り付け方法を知らない場合
✅失敗のリスクが高い
✅間違った電気につないでバッテリー上がり
その一方で電源の取り付け方法を知らない場合。
事前に調べなかった事で配線の種類や取り付け方がわかりません。その結果として余計に時間がかかってしまいます。また、間違った方法を実践する事で失敗のリスクも大きくなります。
特によくあるのは極性を間違えたり常時電源に繋いでしまう事。
電源にはプラス以外にもマイナスの電気があり、間違ってマイナスとつなぐとショートにより配線が燃える危険があります。
また、常時電源に繋いでしまう点。常時電源は名前の通り常に電気が流れる配線で、たとえエンジンを切っても常に流れる事でバッテリー上がりの危険があります。
まとめると
・電源を間違えてバッテリー上がりの危険性
このようなデメリットがあるため、電源の種類について事前に知らないと危険と言えます。
逆に知識として事前に知っておけば
・失敗のリスク
2つの危険性を回避する事が出きます。

ですので、時間を無駄にしない為にも事前に電源の種類や電装品ごとの取り付け方法について知っておくことがおすすめです。
それぞれの電源で使える電装品について
ここまで簡単に電源の種類について紹介しました。
次は、それぞれの電源でどの電装品が使えるのか?詳しく見ていきましょう。
ACC電源はETCやドライブレコーダー
IG電源は格納ミラーやスターターなど
イルミネーション電源はスモール連動の電装品など
常時電源はスイッチ関係との組み合わせが最適
常時電源は、常に電気が流れている事を
踏まえると使える電装品は限られます。
主にON/OFFスイッチ・リレーなどですね。
普通なら電装品をそのままつなげれば、
エンジンOFFでも電気は流れ続ける…
結果としてバッテリー上がりになります。
しかし、間にスイッチを噛ませることで、
バッテリー上がりを解消できます。

どうしてスイッチを噛ませるだけで?

スイッチが構造上、切り替え式になっているからだね。
ということになるので、たとえ常時電源であっても任意で切り替えることができます!
また、リレーの使用にも便利です。
リレーは複数の電気を繋げて切り替える
スイッチのようなもの。
本体の電源=常時電源。
切り替えの電源=ACC電源。
それぞれにつなげることでリレーとしての機能をします。
※常時電源に興味のある方は【車から常時電源を取る2つの方法と実践で今すぐ使える電源の探し方 】から常時電源を探す知識が得られます。
ACC電源はETCやドライブレコーダー
ACC電源は
鍵タイプ | キーをACCの位置までひねった時に流れる電源。 |
スイッチタイプ | ブレーキを踏まずにプッシュスタートボタンを1回押した時に流れる電源 |
となるので、タイミングに合わせた
電装品を使います。
ACC以上は常に電気が流れ続けるとすれば
ETC車載機やドライブレコーダーがおすすめです。
ETC車載機 | ETC車載機は、高速道路の通行料金をその場で支払う事なくゲートを通行できるというものです。搭載した車載機と料金所のゲートが無線でつながるので、車を停止させる事なく走行が可能です。 |
ドライブレコーダー | ドライブレコーダーは、車を運転している映像や、その時の音声を記録できる装置です。主に、事故を起こした際の証拠として役に立つものです。 |
突然の事故で

・自分は悪くないのに自分のせいにされた
・相手が悪いけど証明するための証拠がない
こんな時に便利なのがドライブレコーダーです。
ACC電源から電源を取ることで、走行中にいつ
事故に巻き込まれても証拠として残すことができます。
※ACC電源に興味のある方は【検電テスターを使ったACC電源の簡単な探し方と3種類の電源の取り方】から電源を探す知識が得られます。
IG電源は格納ミラーやスターターなど
IG電源は
鍵タイプの場合 | キータイプの車は【LOCK】【ACC】【ON】【START】の4つの種類があり、IG電源は【IG】の位置にキーを回した際に流れます。IG電源の場合は、それ以上キーを回しても消えることがないので、そのまま使うこともできます。逆に、エンジンをOFF(切る)にすれば電気が遮断されます。 |
プッシュスタートタイプの場合 | プッシュボタンは、キータイプと違い、ボタンを押す事で電気が流れます。種類には、【ACC】【ACC ON】【START】の3つがあります。プッシュスタート車の場合はプッシュボタンを2度押した際に流れる電源です。ブレーキを踏まない状態でスイッチをONにする事で電気が流れます。 |
となるので、タイミングに合わせた
電装品を使います。
電源はACC電源と似ていて、
その違いはわずかな電源の差。
基本的にはパワーウインドウやエアコンなどの
容量が多い物に使われることが多い電源です。
IG電源に関してはAC電源と被るので、
ほぼ社外の電装品では使わないと思っていいです。
イルミネーション電源はスモール連動の電装品など
最後はイルミネーション電源。
イルミネーション電源はナビ裏からも取れますが、スモールスイッチのON/OFFでしか反応しないのでスイッチに関連したものとして考えながら電装品を選ぶといいでしょう。

ちなみにスモールスイッチっていつ点けるか知ってる?

スモールランプに連動するから夜間でしょ

そうそう。だから暗くなった時につける物で考えるといいよ。
たとえば、ヘッドライト下や間接照明など
LEDテープを使った方法がおすすめです。
ヘッドライト下LED | 名前の通りライトの下にLEDを仕込むやり方です。イルミ連動にすることで、夜間のみの点灯ができます。カスタム目的として使用する人に人気の方法です。 |
間接照明 | 間接照明は、足元LEDやアンダーネオン。室内LEDなど様々ですが、暗い室内でも見やすくしたい方におすすめです。 |
イルミ電源に興味のある方は【イルミ(スモール)電源を取る3つの方法と簡単な電源の探し方【初心者向け】】から電源を探す知識が得られます。
電源の種類を理解してこれからのカスタムに役立てよう
以上、車の電源(常時・ACC・イルミ・IG・マイナス)についてご紹介させていただきました。
記事でもわかる通り電源には
常時電源 | 常時電源は常に電気が流れる電源。 |
バッ直電源 | 常時電源同様に常に電気が流れる電源。 |
ACC電源 | ACC電源はACCに合わせた際にはいる電源。 |
IG電源 | IGはIGに合わせた際にはいる電源。 |
イルミ電源 | イルミ電源はスモールスイッチをONにした時に流れる電源。 |
マイナス | マイナス側の電源。車体に落とすことでボディアースになる。 |
基本的にはこの電源が車の電源となります。
電源に合わせて繋げる事で自分のタイミングに合わせて電装品を操作させる事ができますが…
知らないことで
・電源を間違えてバッテリー上がりの危険性
このようなデメリットがあるため、電源の種類について事前に知らないと危険と言えます。
逆に知識として事前に知っておけば
・失敗のリスク
2つの危険性を回避する事が出きます。
ですので、時間を無駄にしない為にも事前に電源の種類や電装品ごとの取り付け方法について知っておくことがおすすめです。

電源の種類を理解すれば弄れる電装品の幅も広がるのでぜひ覚えてみてください。