今回ご紹介するのは【配線コネクターの仕組みと使い方】について。
一般的に配線コネクターといえば、配線から
電源を取り出す際に使用されるパーツ。
主に配線から電源を取る際に
・はんだ付けをする
と言った手間を必要とせず手軽に配線分岐ができるのが特徴。
ですが、実際に使った事がないとどういった
仕組みで電源確保ができるのか。
また、接触不良を起こさない為にはどういった使い方を
すればいいのかなどわからない方もいる事でしょう。

そこでこの記事では、配線コネクターについて使い方やつなぎ方・活用法をまとめてみました。
✅正しい使い方
✅配線のつなぎ方
✅活用法
配線コネクターは電源確保に役立つパーツ
配線コネクターは配線から電源を取り出す際に使用されるコネクター。
エレクトロタップともいわれることもありますが、ここでは配線コネクターで話を進めていきます。
配線コネクターの便利なところは
配線から電源を取る際に
・はんだ付けをする
と言った手間を必要とせず手軽に配線分岐ができることです。
簡単に配線コネクターについて説明しましたが…
これだけ見れば

・被膜を剥く必要がない?
・はんだ付けも必要ない?
ならどうやって取り付けるものなの?となると思います。
なのでここからは構造に迫っていきましょう。と言っても難しく考える必要はありません。
何故なら理由は簡単で、配線コネクターとはそもそも配線に割り込ませて電源を分けてもらう部品だからです。
仕組みとしては、挟み込む事でペンチの圧で配線コネクターが押されて配線に切り込みが入ります。この切込みが入る事で電気が伝達する事になります。

例えば、ギボシ端子を例に話をしましょう。
ギボシ端子を取り付ける場合は、電気を伝達させるために被膜を剥いて銅線を端子に接触させるように取り付けますよね?実は配線コネクターも仕組みとして同じです。
配線コネクターの場合は配線に切り込みが入る事で中間の刃が銅線と接触して電源側の電気をもう一方に伝達する形になります。
被膜を剥くことやはんだ付けをする2つの工程を必要としない理由はここにあります。
実際の配線の繋方も確認しよう
ここからは配線コネクターと配線の繋方。
流れとしては
・ストッパー側に配線をセットする
・セットした配線を挟み込む
・電源側の配線を挟み込む
配線に合わせて配線コネクターを選ぶ
まず初めに大事なのは取り付ける配線と配線コネクターの太さが同じかどうかですね。
間違ったサイズで取り付けてしまうと
・配線が太い場合→食い込みすぎてしまい断線or火災
の原因の元になってしまうので
正しく取り付けましょう。
ちなみに、今回使用するのは
ペンチ
配線コードです。
ストッパー側に配線をセットする
次に配線が決まったらストッパー側に
配線をセットしましょう。
この時、セットする配線は1.25〜2スケア対応の配線コードに限ります。
※サイズ以上の配線はまずはまりませんし、
サイズ以下の配線は断線の元です。
セットした配線を挟み込む
セットする事が出来たら、画像のように
決まった位置に押し当て挟み込みましょう。
奥までしっかり挟み込んで抜けないように
することで接触不良の防止になります。
電源側の配線を挟み込む
最後電源側は画像のように
配線との間に挟み込ませるだけ。
挟み込む事ができたらペンチなどを
使用して同じように固定したら完了です。
ただし使う場合は幾つか注意が必要
ただし、実戦で使う場合は幾つか注意が必要
なので事前に把握しておきましょう。
太さの合わない配線とは繋げられない
使用可能電力
適合サイズが決まっている
まず適合サイズ。
配線コネクターには
・白
・青
とサイズごとに色分けがされています。
※中には異形タイプで同じ色もありますが、基本は色ごとに判別する事ができます。
配線コネクター(白) | 0.2〜0.3スケアの配線コードに対応。あまり使う機会はありませんが、ETC機器や一部の電装品の細い配線に使用する事ができます。 |
配線コネクター(赤) | 0.5〜0.85スケアの配線コードに対応。一般的によく使うタイプの配線コネクターですね。 |
配線コネクター(青) | 1.25〜2スケア配線のコードに対応。配線コネクターの中では一番大きいサイズですね。ここまで太いサイズはあまりないですが、適したサイズで使用します。 |
※スケア(sq)は電線の導体の太さを
表す単位です。
このように種類によってどの電装品の
電源を取るかで使い分けが可能となります
太さの合わない配線とは繋げられない
2つ目は太さの合わない配線とは繋げられない。
1つ目で紹介した適合サイズがあるように、配線コネクター側と繋げる配線は範囲内の太さでないといけません。
中には

無理やりやれば大丈夫。
こういった考えの方がいますが、接触不良の原因になるのでお勧めしません。
※詳しくは【【危険】配線コネクターを電装品の電源確保におすすめしない理由とは?】でまとめているので一緒に参考にしてみてください。
使用可能電力
3つ目は使用可能電力。
使用可能電力はワット(w)表記で表され
・使用可能電力:DC12V車・45W以下/DC24V車・90W以下
【赤】
・使用可能電力:DC12V車・110W以下/DC24V車・220W以下
【青】
・使用可能電力:DC12V車・200W以下/DC24V車・400W以下

w(ワット)って何?

消費電力を示す単位のことだね。
電流が流れた時にどのくらいの電気を消費して使うのかを見ます。
ワット (W)が高ければ消費電力も高く負荷がかかる。ワット (W)が低ければ消費電力も低く負荷がかからないことになります。
それ以上使った場合は本体が壊れる危険があるので、範囲内で使う事が大切です。
ちなみにワット(w)を求める計算式は【車の電装品の消費電力を表す単位ワット(w)と″電力を求める場合の簡単な計算式を解説″】でまとめているので一緒に参考にしてください。

配線コネクターの活用法
最後になりますが、配線コネクターだから
できる活用法も見ていきましょう。
電源を簡単に確保したい
同じサイズの配線同士を繋げたい
まず同じサイズの配線同士を繋げたい場合。
配線コネクターはよくある接続方法とは違い、繋げたい配線に挟み込むだけなので太ささえあれば簡単につなげる事ができます。
電源を簡単に確保したい
また、取り付けのしやすさから電源確保にも役立ちます。

たとえばACC電源から電源と取りたいと思った時。
本来であれば、電源に繋がる配線を見つけた上でギボシ端子などでつないだり。分岐用の配線を作るなど手間のかかる作業ですが…
配線コネクターであれば必要な電源が流れる配線に挟み込むだけ。配線を挟むことで電気の導通が出来るので簡単に電源確保ができます。

このように使い方次第で便利なパーツなので、うまく組み合わせて作業で役立ててみましょう。
記事のまとめ
以上、【エーモン】配線コネクターの仕組みと”作業に応じた使い方”についてお伝えしました。
記事でもわかる通り、配線コネクターはエーモンからから出ているパーツ。作業で活用することで配線同士をつなぐことができます。
太さの合わない配線とは繋げられない
使用可能電力
電源を簡単に確保したい

使い方次第で様々組み合わせもできるので、うまく使い分けて自分に合ったカスタムをしてみてください。